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【犬に論語】の意味と使い方や例文!語源由来は?(類義語・対義語・英語)

犬に論語

【ことわざ】
犬に論語

【読み方】
いぬにろんご

【意味】
どんなに道理を説いて聞かせても、相手に通じず、効果がないことのたとえ。

ことわざ博士
「犬に論語」は、相手が理解する力や聞く気をもたないため、正しい説明や立派な教えが無駄になることを表しているよ。
助手ねこ
筋道を立てて話しても相手に響かず、説得や忠告のしようがない場面に用いるニャン。

【英語】
・waste one’s breath(話しても何の効果もない)

【類義語】
・馬の耳に念仏(うまのみみにねんぶつ)
・牛に経文(うしにきょうもん)
・兎に祭文(うさぎにさいもん)
・馬耳東風(ばじとうふう)

【対義語】
・一を聞いて十を知る(いちをきいてじゅうをしる)
・打てば響く(うてばひびく)

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「犬に論語」の語源・由来

ことわざを深掘り

「犬に論語」は、犬に『論語(ろんご)』を説いても理解できない、という取り合わせから生まれたたとえです。『論語』は、孔子の言行や、孔子と弟子たちとの対話を記した中国の経書で、孔子の没後、門弟によって編纂されたと推定される書物です。

このことわざでは、価値の高い教えとして『論語』を置き、それを聞く相手として、人間の言葉や道理を受け取れない犬を置いています。つまり、教えそのものが悪いのではなく、相手に受け取る力や聞く構えがなければ、どれほど筋の通った話も役に立たない、という意味の組み立てです。

早い時期の用例として、近松門左衛門作・竹本筑後掾正本『本領曾我(ほんりょうそが)』(1706年・江戸時代中期)があります。この作品は、宝永三年初演の義太夫節で、題名は「初日上巻本領曾我」とも伝わります。

その五段目に、「犬に論語といふたとへ、とかふの返答にも及ばず」とあります。ここでは、「いくら返答を重ねても相手に通じない」という場面で、すでに「犬に論語」がたとえとして用いられています。

この用例で大切なのは、「犬に論語」が、単に「難しい本を読ませる」という意味ではない点です。『論語』のような立派な道理であっても、相手が受け取らなければ効果がない、というところに意味の芯があります。そのため、現在でも、説明の内容が正しいかどうかよりも、「相手に通じない」「相手が受け入れない」という状態を言うときに使います。

また、「馬の耳に念仏」「牛に経文」「兎に祭文」など、ありがたい教えや言葉を動物に向けても効果がない、という形のたとえは多くあります。「犬に論語」もその一つとして、道理や教えを説いてもむだになる場面を、短く鋭く言い表すことわざとして定着しました。

「犬に論語」の使い方

健太
弟の算数の宿題を見てあげようと思って、僕が一生懸命に公式の意味を説明したんだ。
ともこ
お兄ちゃんらしくて素敵だけど、弟くんの反応はどうだったの?
健太
僕の話を全然聞かずにミニカーで遊んでいて、まさに犬に論語だったよ。
ともこ
まだ公式を覚えるには早すぎたのかもしれないから、まずはおもちゃを使って一緒に数を数えることから始めてみたらどうかな?
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「犬に論語」の例文

例文
  • いくら安全のための決まりを説明しても、聞く気のない人には犬に論語だ。
  • 弟に早寝の大切さを話しても、ゲームを続けてばかりで犬に論語だった。
  • 相手が最初から耳を貸さないなら、どれほど正しい忠告も犬に論語になる。
  • 会議で何度も資料を示したが、決めつけている上司には犬に論語だった。
  • 友人に約束を守る理由を話しても、笑ってごまかされて犬に論語に終わった。
  • 犬に論語と言いたくなるほど、相手は説明を聞かずに同じ失敗をくり返した。

主な参考文献
・松村明監修、小学館大辞泉編集部編『大辞泉 第二版』小学館、2012年。
・日本国語大辞典第二版編集委員会・小学館国語辞典編集部編『日本国語大辞典 第二版』小学館、2000〜2002年。
・北村孝一編『ことわざを知る辞典』小学館、2018年。
・近松門左衛門『本領曾我』1706年。
・『論語』。





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