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【教うるは学ぶの半ば】の意味と使い方や例文!故事は?(類義語・英語)

教うるは学ぶの半ば

【故事成語】
教うるは学ぶの半ば

【読み方】
おしうるはまなぶのなかば

【意味】
人に物事を教えることは、自分自身の勉強にもなり、理解を深める助けになるということ。

ことわざ博士
人に教えるには、知識を整理し、自分が十分に理解していない部分を明らかにする必要があるよ。
助手ねこ
勉強や仕事の方法を人に説明したことで、自分の理解も深まった場面に用いるニャン。

【英語】
・By teaching we learn(教えることによって、私たちは学ぶ)

【類義語】
・教学相長ず(きょうがくあいちょうず)

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「教うるは学ぶの半ば」の故事

故事成語を深掘り

「教うるは学ぶの半ば」は、中国の古典『書経(しょきょう)』「説命下(えつめいげ)」にある言葉に基づきます。『書経』は、古代中国の王や賢臣が政治や人の道について述べた言葉を集めた経書で、「説命」は、殷(いん)の王である高宗、すなわち武丁(ぶてい)と、その宰相となった傅説(ふえつ)との問答を記した篇として伝わっています。

物語の舞台は、紀元前13世紀ごろの殷王朝です。高宗は、かつて甘盤という人物から学んだものの、その学びが途中で絶えてしまったと語り、傅説に、自分の考えを正しく導き、教えを授けてほしいと求めます。

これに対して傅説は、王が広く知識を求め、昔の優れた教えに学び、へりくだった心で努め続けることの大切さを説きます。その中に、「惟斅学半、念終始典于学、厥徳修罔覚」とあります。初めの「惟斅学半」が、「教うるは学ぶの半ば」に当たる部分です。

「斅(かく)」は、教えることを表す古い文字で、「教」と同じ意味をもちます。そのため、「斅学半」は「斅(おし)うるは学ぶの半ばなり」と読み、人を教えることは、自分が学ぶことの半分を占めるほど大切な学びになる、という意味に解されてきました。

ここでいう「半ば」は、学問を途中までしか行わないという意味ではありません。自分一人で知識を得るだけでなく、その知識を人に分かるように説明することも、学びを完成に近づける大切な過程であることを表しています。

原文は、「念終始典于学、厥徳修罔覚」と続きます。これは、初めから終わりまで常に学ぶことを心に掛ければ、気づかないうちに徳が身についていく、という意味です。「教うるは学ぶの半ば」は、教える技術だけを述べた言葉ではなく、生涯にわたって学び続ける王の心構えを説く中に置かれています。

この考え方は、戦国時代から前漢初期にかけての礼に関する文献を集めた『礼記(らいき)』「学記(がっき)」にも受け継がれました。「学記」には、学んで初めて自分の知識が足りないことを知り、人に教えて初めて、自分の理解に行き詰まる所があることを知る、とあります。

そして、自分の不足を知れば自らを振り返ることができ、教える難しさを知れば、さらに努力できると述べ、「教学相長ず」、つまり、教えることと学ぶこととは互いを成長させると結びます。その証しとして、「学記」は『書経』の言葉を「学学半」と引用しています。最初の「学」は「教える」と読み、教えることが自分の学問を大きく助けるという意味です。

原典では「惟斅学半」、『礼記』では「学学半」と表されましたが、日本語では「教うるは学ぶの半ば」という形が広く用いられるようになりました。「教は学ぶの半ば」や、現代の言い方に近い「教えるは学ぶの半ば」という形もあります。

人に教えようとすると、覚えているつもりだった事柄を整理し直し、理由や仕組みまで確かめなければなりません。相手から思いがけない質問を受け、自分の理解が不十分だったことに気づく場合もあります。「教うるは学ぶの半ば」は、教える人と教わる人とが、ともに成長できることを伝える言葉です。

「教うるは学ぶの半ば」の使い方

健太
昨日、弟に算数の分数の計算を教えてあげたんだ。
ともこ
えらいね、健太くん。ちゃんと教えられた?
健太
説明しているうちに、自分がどこでつまずきやすいか分かって、僕の勉強にもなったよ。
ともこ
まさに教うるは学ぶの半ばだね、お互いに力がついて素晴らしいことだと思うよ!
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「教うるは学ぶの半ば」の例文

例文
  • 教うるは学ぶの半ばというように、弟に漢字を教えたことで、自分も書き順を覚え直した。
  • 先生は、教うるは学ぶの半ばを心に留め、生徒からの質問を自らの学びに生かした。
  • 新人に仕事の手順を説明すると、教うるは学ぶの半ばの言葉通り、作業の改善点が明らかになった。
  • 父は教うるは学ぶの半ばと考え、子どもに料理を教えながら、自分の作り方も見直した。
  • 地域の学習会で講師を務め、教うるは学ぶの半ばという言葉の意味を身をもって知った。
  • 教うるは学ぶの半ばを実践するため、部員同士で得意な技術を教え合うことにした。

主な参考文献

・日本国語大辞典第二版編集委員会・小学館国語辞典編集部編『日本国語大辞典 第二版』小学館、2000〜2002年。
・松村明監修、小学館大辞泉編集部編『大辞泉 第二版』小学館、2012年。
・北村孝一編『ことわざを知る辞典』小学館、2018年。
・円満字二郎編『故事成語を知る辞典』小学館、2018年。
・小野沢精一著『新釈漢文大系26 書経 下』明治書院、1985年。
・竹内照夫著『新釈漢文大系27 礼記 上』明治書院、1971年。
・Merriam-Webster, 『Merriam-Webster.com Dictionary』。





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