「食指が動く」の意味(故事・類義語)
【慣用句】
食指が動く
【読み方】
しょくしがうごく
【意味】
食欲がおこる。また、あることをやってみたいという気がおこる。
【故事】
楚の人が、鄭の霊公にすっぽんを献上しました。公子(貴族の子)である子公と子家が、ちょうどそのとき霊公の屋敷を訪れようとしていました。その時子公の人差し指がぴくりと動いたので、子公は子家にそれを示してこう言いました。「私の人差し指がこうなる時は必ず珍味にありつけるんだ」。二人が霊公の屋敷に入ると料理人がちょうどすっぽんをさばいているところでした。
【類義語】
食指を動かす
「食指が動く」の解説
「食指が動く」のお話の出所は、昔々の中国の話なんだよ。これは少し長い話だけど、一緒に聞いてみようね。
ある日、楚という国の人が、すっぽんという珍しいおいしい料理を、鄭の霊公という国の王様に差し上げました。そのすっぽんを見て、王様はとても喜びました。
その時、子公と子家という二人の王子が、ちょうど霊公のお城を訪れようとしていました。子公は手の人差し指がふと動いて、そのことを子家に見せながらこう言いました。「私のこの指がぴくっと動くときは、いつもおいしいものが食べられるんだよ」。
二人がお城に入ってみると、なんと料理人がすっぽんを調理しているところでした。子公の指が動いた通り、おいしいすっぽんの料理が出てきたのです。
だから、「食指が動く」という言葉は、自分が何か食べたいと思った時や、何かをやりたいと思った時に使うんだよ。
「食指が動く」の使い方
「食指が動く」の例文
- この食事は、ものすごい色をしていて、おいしそうにみえないので食指が動かない。
- あの計画書をみて、食指が動かない人がいるのだろうか。
- 君のような名探偵の食指が動くような事件ではないよ。
- 彼の言葉で、健太くんが食指を動かされたような顔をした。
- おなかがいっぱいで食指が動かなかったが、作ってくれたともこちゃんに失礼だと思い、我慢して食べた。