【故事成語】
杞憂
【読み方】
きゆう
【意味】
心配しなくてもよいことを、むやみに心配すること。取り越し苦労。「憂」は心配する意味。
【語源・由来】
昔、中国の杞(き)の国の人が天地が崩れ落ちてきたらどうしようと心配して、夜も寝られず、食事もしなかったという故事による。「列子」より。
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「杞憂」の使い方
健太くん。ヘルメットをかぶってどうしたの?
世の中何が起こるか分からないから、何が降って来ても良いようにヘルメットをかぶって登校することにしたんだ。
そんなの杞憂で終わると思うわよ。たとえ、本当に隕石が降ってきたとしても、そのヘルメットでは防げないわ。
確かにそうだね。暑いし重いから、ヘルメットはやめよう。
「杞憂」の例文
- もしかすると、彼は出てこないかもしれないという考えは杞憂に終わり、そう待つまでもなく静かに扉が開いて彼が出てきた。
- あまりに疲れていたので、このまま眠ってしまったら、乗り過ごして終点まで乗ってしまうんじゃないかと思ったが、杞憂に終わった。
- 命にかかわる病気なのではないかと思い、病院に行って診察してもらったのだが、杞憂だったのでよかった。
- こんなに見晴らしのいいところで、敵に襲われたらどうしようかと思ったが、それは杞憂であり、周辺には敵影は認められなかった。
- 長いあいだ私を苦しめてきたあの心配は、実のところ杞憂だったのだ、と気づいた。
【注意!】間違った例文
「母親が事故で入院した。大丈夫かと杞憂している。」
この使い方は間違い。「杞憂」は、本当に心配しなければいけないことには使わないので注意。