「鳴かず飛ばず」の意味とは?(出典・故事)
【慣用句】
鳴かず飛ばず
【読み方】
なかずとばず
【意味】
三年もの期間、じっと機会の来るのを待って何もしないこと。
「鳴かず飛ばず」の意味は、長い間(特に三年間)ぐっと我慢して、活躍の機会をじっと待っている様子を表すよ。
例えば、ある目標を達成したいけど、そのチャンスがまだ訪れていないときなどに使われることが多いんだ。
【出典】
「史記」
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「鳴かず飛ばず」の故事
【故事】
中国の春秋時代、即位して何もせずに三年間が過ぎた楚の荘王に伍挙が言ったことばで、これを聞いた荘王は「この鳥は飛べば天まで昇り、鳴けば人を驚かすだろう」と言って国政に力を入れだしたという故事による。
故事を簡単に説明!
「鳴かず飛ばず」の由来は、中国の歴史書「史記」から来ているんだよ。
昔々、中国の春秋時代に、楚という国の荘王という王様がいたんだ。彼は即位したものの、何もせずに三年間が過ぎてしまったんだ。
そこで、伍挙という人が荘王に対して、「鳴かず飛ばず」のことを言ったんだよ。それを聞いた荘王は、この言葉に触発されて、「この鳥が飛べば空まで昇り、鳴けば人々を驚かせるだろう」と感じたんだ。そして、国政に力を入れることを決めたんだ。
だから、「鳴かず飛ばず」は、長い間待ち機会を伺っているが、その待つ間には何もしないという意味を表すようになったんだよ。
「鳴かず飛ばず」の使い方
ともこちゃん。駅前の路上でいつも歌っている二人組を応援していたよね。
そうなの。三年前にメジャーデビューしてからは路上で歌わないんだけど、鳴かず飛ばずでなかなか活躍する姿を見ることができないの。
とてもいい声をしていて、いい歌を歌っていたのにね。運がないのかな。
そうね。でもそろそろ認められて、有名な歌手になると思うわ。
「鳴かず飛ばず」の例文
- 彼は、三度続けて文学新人賞の候補になったものの、その後は、鳴かず飛ばずの状態であった。
- 彼女は小さいころからの夢だったアイドルになって、数枚のCDを出したが、鳴かず飛ばずに終わった。
- 彼は大学進学を断念して、プロ野球に入団して四年目だが、左腕の速球派として、期待されて入ったわりには、鳴かず飛ばずの日々が続いた。
- 芸能界にデビューしたころは、お笑い芸人として活動をしていたが、鳴かず飛ばずだったので、その容姿の良さから俳優に路線変更をしたのだった。
- コーチとして入ってきた彼との出会いが、当時、鳴かず飛ばずだった健太くんをエースに変えるきっかけになった。