「鹿を追う者は山を見ず」の意味(語源由来・類義語・対義語・英語訳)
【ことわざ】
鹿を追う者は山を見ず
【読み方】
しかをおうものはやまをみず
【意味】
目先の利益を追っている者は、周囲の状況に気づかないというたとえ。
人間って、ひとつのことに目を向けると、他の大事なことを忘れがちになることあるわな。大きな目標を追うのはええけど、大切なものを見失わないように気をつけなあかんね。周りの大事なことも見逃さずに、バランスよく物事を進めることが大切やな。
【語源・由来】
鹿を捉えようとして追うものは、獲物に気を取られて山全体を見ず、その険しさに気づかないで危険な目にあうということから。中国の『虚堂録』にあることば。
【類義語】
・木を数えて林を忘れる
・木を見て森を見ず
・金を攫む者は人を見ず
・木っ端を拾うて材木を流す
【対義語】
・傍目八目
【英語訳】
Zeal is a bad servant.(熱心は悪しき召使である)
「鹿を追う者は山を見ず」の解説
「鹿を追う者は山を見ず」っていう言葉はね、昔の本「淮南子」ってところから来ていて、大事なことや大きなことを忘れて、目の前の小さなものだけに夢中になってしまうことを表しているんだよ。
たとえばね、好きなおもちゃが欲しくて、それだけ考えて、宿題や部屋の片付けをすっかり忘れてしまったりするようなことさ。このことわざの中の「鹿」は、目の前の欲しいものや得たいものを示していて、「山」は、大事なことや周りのことを意味しているんだ。
だから、この言葉は、小さな欲求や欲しいものに夢中になって、大切なことや他のことを忘れてしまう、っていうことを教えてくれているんだよ。要するに、いつも大事なことを忘れずに、バランスよく物事を考えることが大切だってことを伝えているんだね。
「鹿を追う者は山を見ず」の使い方
「鹿を追う者は山を見ず」の例文
- 目先の利益だけではなくお客様のことも考えましょう。鹿を追う者は山を見ず、今は良くても続きませんよ。
- 珍しい昆虫を探すために山に入ったが、探すのに夢中になって深い谷底に迷い込んでしまった。鹿を追う者は山を見ず。はやく引き返そう。
- 山菜採りではよく遭難する人がいます。鹿を追う者は山を見ず、命をかけてまで山菜を採らなくてもいいでしょ。
- 健太くんは、一つのことに夢中になっているとき、周りのことに気が付かない。まさに鹿を追う者は山を見ずだ。
- 一時期、鹿を追う者は山を見ずだったことは確かです。これからは安定した商売を目指します。
- 鹿を追う者は山を見ずか、少し冷静になれば良かったと思います。今回は勉強になりました。