【ことわざ】
猫糞を決め込む
【読み方】
ねこばばをきめこむ
【意味】
悪い事をしても、知らん顔を決め込むという意味です。
人の物を隠して、自分の物にしてしまうという意味もあります。
【語源・由来】
由来は2つあります。
ひとつは、江戸時代の戯作者・式亭三馬の滑稽本「浮世床(うきよどこ)」の中の「五日ばかり過ぎたら帰さうといふ筈が、今日で一月になるが猫糞さ」に由来します。
猫はフンをした後に砂や土をかけて隠してしまうからですね。
もうひとつは、江戸時代の本所に猫好きの欲張りなお婆さんがいた事に由来するという説です。
現代では「ネコババ」と略されて使われる事が多くなり、「猫糞」という漢字を読めない人も増えましたね。
大便や汚いものを「糞(ばば)」と呼ぶのは江戸時代後期からで、これは現代で言うところの幼児語です。
大便や汚いものを「糞(ばば)」と呼ぶのは江戸時代後期からで、これは現代で言うところの幼児語です。
【類義語】
・猫糞を決める
・猫が糞を踏む
【英語訳】
・It is hiding an evil deed and carrying out pretended ignorance.
・A cat seems to have excreted it.
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「猫糞を決め込む」の使い方
ともこちゃんのクラスの担任の先生がツイッターでお金を拾ったってつぶやいてるよ。いいな~。
いくら拾ったの?
5000円だってさ。あれ、でも猫糞を決め込む事はしないでちゃんと警察に届けたって書いてある。もったいないな~。
5000円位ならネコババしちゃいそうだけど、真面目な先生ね。
「猫糞を決め込む」の例文
- 歩道を歩いていたら、道路わきの植え込みに財布が落ちていた。周りに誰もいなかったので猫糞を決め込んで自分のバッグの中に入れてしまった。
- タラの芽を採ろうと山の中に入ったら札束がぎっしり入ったボストンバッグを拾った。これでしばらく遊んで暮らせると思い猫糞を決め込むことにしてこっそり家に持ち帰った。
- イギリスのBBCが、日本人のモラルについて報道していた。内容は、日本人は財布を拾っても猫糞を決め込むことはせずに、ちゃんと警察に届けるというものだ。
- 海外では、押収した麻薬を警察官が密売目的で猫糞を決め込むといった事件が頻発しており、押収品のずさんな管理が問題視されている。
- 拾った財布をそのまま猫糞を決め込んで持ち帰ったところ、警察に遺失物横領罪で逮捕されてしまった。