【故事成語・ことわざ】
遼東の豕
【読み方】
りょうとうのいのこ
【意味】
世の中のことを知らずに、自分だけが得意になること。独りよがり。
「遼東」は地名、「豕」は豚。
【語源・由来】
「後漢書(ごかんじょ)」朱浮(しゅふ)
昔、遼東に住む男の家に、頭の毛が白い豚の子が生まれた。これは珍しいからと王に献上しようと思い、河東まで行ったところで豚の群れを見たら、そこの豚はみんな頭の毛が白かった。そこで男は恥ずかしくなって、こそこそ引き返してきたという故事に基づいている。
【類義語】
・井の中の蛙大海を知らず
・足の髄から天井をのぞく
・針の穴から天のぞく
【英語訳】
He is a person who knows but little of the world.
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「遼東の豕」の使い方

ともこちゃん見てよ!ぼくこんなに、なわとびがうまいだろう。

そうね。二重跳びができるようになったのね。

縄がものすごく早く回っていて、驚かないのかい?

健太くん、遼東の豕とも知らないで見せてくれたけれど、私もできるわ。
「遼東の豕」の例文
- ぼくは、自分以外には絶対にできない技ができるようになったと思っていたが、遼東の豕だったようだ。
- 彼女は自慢げに聞かせてくれた話だけれど、遼東の豕で実はもうみんな知っていることだった。
- 妹は自分だけが特別にできることだと信じているようだけど、遼東の豕だとは言えなかった。
- 彼は大スクープを取材してきたと、遼東の豕だとは知らずに自慢していた。
まとめ
自分だけができることだと思っていたり、自分だけが知っていると思ったりすることが、あるのではないでしょうか。
しかし、遼東の豕というように、自分だけが出来たり知っていたりすることは、あまりないのかもしれませんね。