【ことわざ】
藪をつついて蛇を出す
【読み方】
やぶをつついてへびをだす
略して「藪蛇(やぶへび)」ともいう。
【意味】
余計なことをしたせいで、自分に災難がふりかかることのたとえ。
【語源・由来】
おとなしくしている蛇を、ちょっかいを出して怒らせてしまうことから。
【類義語】
・手を出して火傷する(てをだしてけがをする)
・寝た子を起こす(ねたこをおこす)
【英語訳】
Let sleeping dogs lie.
雑学:日本の文化と蛇の繋(つな)がりは縄文時代に遡(さかのぼ)ります。古代日本民族の蛇信仰は二つに区分され、最初は絶対の信仰対象で、蛇には強い畏怖心をもっていました。社会の発展と共に畏怖心から嫌悪に変わってきました。この矛盾が日本の文化、特に神話、思想、日常生活に影響を及ぼしました。(ここまで一部引用:愛知工業大学研究報告第40号A平成17年「蛇と日本文化)このため、私たちの周りには、蛇に関連した言葉がたくさんあります。たとえば、蛇の目(じゃのめ)傘、蛇行(だこう)する、長蛇(ちょうだ)の列などです。いずれも蛇の特徴をよくとらえた、生活に密着した言葉です。ことわざにも「鬼が出るか蛇が出るか」、「蛇の道は蛇」、「蛇は寸にして人を呑む」、「蛇に睨まれた蛙」などたくさん出てきます。
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「藪をつついて蛇を出す」の使い方
失敗した。ホームルームの時に発言しなければ良かった。
そうね。健太君かっこいいこと言うから先生が喜んで、全員で公園のゴミ拾いすることになったね。
藪をつついて蛇を出したみたい。
噛まれないだけましよ。さあ、行きましょ。
「藪をつついて蛇を出す」の例文
- それを言うと藪をつついて蛇を出すことになるから止めよう。
- こちらから申し出て、わざわざ藪をつついて蛇を出すことはないでしょう。
- 担当者として藪をつついて蛇を出すようなことはできません。ご理解のほどお願いします。
- 藪をつついて蛇を出すとは、まったく情けない話だ。
まとめ
市街地化が進んで、都市部では自然界の蛇を見る機会が少なくなってきました。子供達も近くの里山で遊ぶことよりも家でビデオゲームなどで遊ぶことが多くなりました。現代の子供達には蛇はどの様に見えるのでしょうか。動物園やテレビ番組でしか見たことがない子供達も多いのでしょう。同じことわざでも我々が聞いて感じることと、子供達が感じることは全く違うのでしょう。