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言い回しが難しいことわざ一覧(意味と解説付き)

ことわざとは、人々の知恵をことばに表したもので、昔から多くの人によって伝えられてきたものです。

古くから言い伝えられてきたものなので、言い回しが難しくて意味が想像できないようなことわざも沢山あります。

この記事では、言い回しや解釈が難しいと感じることわざを、意味や解説付きで五十音順に掲載しました。

「難しい・不可能」のことわざは、難しい・不可能を表すことわざ一覧をご覧ください。

「難問ことわざクイズ」は、【超難問】大人も難しいことわざクイズ100問をご覧ください。

当サイトの目次・逆引きは、逆引き検索一覧をご覧ください。

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「あ行」の言い回しが難しいことわざ

挨拶は時の氏神(あいさつはときのうじがみ)

【意味】
もめ事が起きた時、仲裁人は氏神様のようにありがたいものだから、従うべきであるということ。

【解説】
「挨拶は時の氏神」で言う「挨拶」は、争いの間に立って仲裁することです。「氏神」とは、神として祭られた氏族の先祖、あるいは、住んでいる土地の人々を守護する神様のことです。もめごとを仲裁してくれる人は神様のようにありがたい存在だから、仲裁に従って早く収束させたほうがいい、という意味です。


足下から鳥が立つ(あしもとからとりがたつ)

【意味】
①身近な所で意外なことが起こる。
②急に思いたってあわただしく物事を始める。

【解説】
草むらを歩いているとき足元から急に鳥が飛び立つということから。「上方(京都)いろはかるた」のひとつ。


当たるも八卦、当たらぬも八卦(あたるもはっけ、あたらぬもはっけ)

【意味】
占いは当たる場合もあれば、当たらない場合もあるということ。

【解説】
「八卦」とは、占い、易の意。


羹に懲りて膾を吹く(あつものにこりてなますをふく)

【意味】
たった一度の失敗に懲りて、必要以上に注意深くなることを表している。

注意深く・用心深くなるという意味から、“念には念を入れる”といった意味合いで使用するのは間違いである。
誤用例「スピーチで失敗しないように、羹に懲りて膾を吹くほど何度も見直して暗記した。」

【解説】
元々は中国由来の言葉であり、原文は「懲於羹而吹韲兮、何不變此志也」である。(野菜や肉を熱々に煮込んだ汁物)を食べたことにより火傷をしたことから、冷たくした(生肉や生魚を酢で和えたもの)でも用心深く吹いて冷ましてから食べる、そんな姿をたとえている。春秋戦国時代を代表する詩人とし有名であった屈原(くつげん)の詩であり、中国戦国時代の王国・楚にあった詩を集め、全17巻にも及ぶ詩集として有名な『楚辞』九章・惜誦編に収録されてある。


いずれ菖蒲か杜若(いずれあやめかかきつばた)

【意味】
どちらも優れていて甲乙つけにくいこと。

【解説】
アヤメとカキツバタは美しく似ており区別しにくいところから。


磯の鮑の片思い(いそのあわびのかたおもい)

【意味】
自分が一方的に相手のことを好きなこと。片思いをしゃれていうことば。

【解説】
磯にいる鮑は一枚貝であることから、片方だけが一方的に恋をする「片思い」と「片」にかけていったもの。


一姫二太郎(いちひめにたろう)

【意味】
一人目の子供は女、二人目の子供は男であるのが理想的だという意味です。

文化庁の平成25年10月の月報第541号によれば、「国語に関する世論調査」で3割以上の人が「子供は女一人、男二人であるのが理想的だ」という意味であると答えたそうですが、子供を授かるに当たっての理想的な順番を表すことばであり、一姫は女の子一人、二太郎は男の子二人という意味ではないとの見解です。

【解説】
男の子は病気をしがち、女の子は健康に育つことから。女の子は母親の手伝いをするので、最初に女の子、次に男の子の順で子供を作ったほうが育てやすいことから。また、昔は家を継(つ)ぐことになる男の子を望んでいたのに、女の子が生まれてしまったときのお母さんへの慰めの言葉として用いられたことから生まれたことわざだというように多くの説があります。


いつも月夜に米の飯(いつもつきよにこめのめし)

【意味】
毎日月がきれいな夜で、米の飯が続けばこの世は天国のように良いというたとえ。また、気楽な生活をたとえていう場合もある。

【解説】
昔は明かりがなく月夜はとても貴重なものであったことと、白いご飯はとても貴重なものだったので、毎日米の飯が続くというのは庶民にとっては夢のようなことだったのが由来。月夜と米の飯は、毎日一生続いても飽きることのない豪勢なものだということ。


兎の登り坂(うさぎののぼりざか)

【意味】

最も得意とする場所で力を振るうこと。

【解説】

ウサギは後足が長く、巧みに坂を登ることから。

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「か行」の言い回しが難しいことわざ

江戸の敵を長崎で討つ(えどのかたきをながさきでうつ)

【意味】
意外なところで、または筋違いのことで、昔の恨みの仕返しをする。一説に「江戸の敵を長崎が打つ」。

【解説】
江戸と長崎が遠く離れていることから。


小田原評定(おだわらひょうじょう)

【意味】
長引いてなかなか決定しない相談。

【解説】
豊臣秀吉が小田原城を攻囲した時、小田原城内で北条氏直の腹心等の和戦の評定が長引いて決定しなかったことから。


同じ穴の狢(おなじあなのむじな)

【意味】
一見別に見えても、実は同類であるという意味。多く悪人についていう。

【解説】
狢は、タヌキに似たアナグマの事。


快刀乱麻を断つ(かいとうらんまをたつ)

【意味】
鋭い刀で、乱れた麻糸を断ち切ること。難しい物事を鮮やかに解決することのたとえ。

【解説】
『北齊書』第四卷 帝紀第四 文宣帝 高洋にて、高祖嘗試觀諸子意識、各使治亂絲、帝獨抽刀斬之、曰、亂者須斬。高祖是之。という逸話がある。中国の南北朝時代、北斉(ほくせい)の礎を築いた高祖である高歓(こうかん)は自分の子供一人一人の判断力を試そうと考えた。高歓は子供たちに、それぞれに絡まった麻糸の固まりを渡し、麻糸を元に戻すように命じた。その時、次男の高洋(こうよう)のちの北斉の初代皇帝である文宣帝(ぶんせいんてい)だけは、刀を抜いて、絡まった麻糸の固まりを斬り、「乱れたものは斬らなくてはならない」と言った。高祖はこれをよしとした。という意味であり、「快刀乱麻を断つ」の故事成語のもととも言われている。


怪力乱神を語らず(かいりょくらんしんをかたらず)

【意味】
世間一般常識から逸脱した、怪奇現象や死後の世界、超能力といった言葉では説明できないようなものは、人には自ずから語らないものであるということ。

【解説】
怪力乱神を語らず”は、『論語』に記載されてある孔子に対する弟子の言葉である。「怪力乱神」にはそれぞれ意味があり、“怪”は異常現象や怪奇現象、“力”は超能力、“乱”は悪行といった行為、“神”は鬼神を表す。その4つを弟子に聞かれても憶測や不確かなことだと孔子は自ずから語ることはなかったと言われている。


渇して井を穿つ(かっしていをうがつ)

【意味】
前もって準備をしなくて、必要な時に必要なものを準備するのでは到底間に合わないという意味。

【解説】
中国の王朝・前漢の学者および政治家として知られていた劉向(りゅうきょう)が編纂した歴史故事集の「奉仕」という編に収められている。そこには「飢えて黍稷を求め 渇して井を穿つ 闘いて錘を鋳るがごとし」とある。現代語訳に直すと、「飢えていると時にキビ(穀物)を求め、喉が渇いてる時に井戸を掘ることは、戦っている中で錘(武器)を作ることと同じ」となる。これが転じて、現在使用されている意味になったと言われている。


金の草鞋で尋ねる(かねのわらじでたずねる)

【意味】

根気よくさがしまわること。

【解説】

「金」は、鉄の意。鉄の草鞋は、いくらはいてもするきれないから。


閑古鳥が鳴く(かんこどりがなく)

【意味】
商売などで人が集まらなくて、さみしい様子のこと。また、人の訪れがないこと。

【解説】
「閑古鳥(かんこどり)」とは、郭公(かっこう)の別称。人気のない山里で聞くかっこうの鳴き声が、さびしげに聞こえることから。


木で鼻を括る(きではなをくくる)

【意味】
無愛想にもてなすことのたとえ。「木で鼻こくる」とも、

【解説】
元来は、「括る(=しばる)」ではなく「こくる(=こする)」。


窮すれば通ず(きゅうすればつうず)

【意味】

最悪の事態に陥ってどうにもならなくなれば、逆に活路が開けるものだという事。絶体絶命だと思うような状況でも、案外解決の道はあるものだという事。

【解説】

中国古代の占術や哲学に関する書物『易経』の『繋辞伝・下(易の成り立ち・思想など、易に関する包括的な説明が収められている篇)』より、「困の掛は、行き詰まっても必ず切り抜けることができる」という記述から。


金時の火事見舞い(きんときのかじみまい)

【意味】
酒に酔って真っ赤になったことのたとえ。

【解説】
「金時」は五月人形にもなっている足柄山の金太郎(平安時代の武士、坂田金時)のこと。もともと顔の赤い金時が火事見舞いに行けば火の熱気でさらに赤くなることから。


好事魔多し(こうじまおおし)

【意味】
よいこと、うまくいきそうなことには、とかく邪魔がはいりやすいものである。

【解説】
「琵琶記」幾言して父を諫むより。


紺屋の白袴(こうやのしろばかま)

【意味】
商売に忙しくて、自分のすることをする暇のないことにいう。

【解説】
「こうや」は「こんや」の転で、染物屋のこと。紺屋の仕事着は白無地のたっつけ袴。紺屋のくせに白袴をはいているのは、客の注文に追われるばかりで、自分の袴を染める間もないだろうと揶揄していう。一説に、染色液を扱いながら自分の白袴にはしみ一つ付けないという職人の自負を表したことばともいう。


骨肉相食む(こつにくあいはむ)

【意味】
肉親どうしが争う。

【解説】
「骨肉」とは、骨と肉のように切っても切り離せないもののこと。ここでは親子や兄弟など血の繋がった者の関係をいう。「食む」は、害する、損なうなどの意味を持つ。たとえ肉親であっても、利害が生じるような状況になると、他人同士以上の憎しみを生む場合もあるものだ。

「さ行」の言い回しが難しいことわざ

桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿(さくらきるばか、うめきらぬばか)

【意味】
桜と梅の剪定(せんてい)法に違いがあることを教える言葉。

剪定(せんてい)とは樹木の枝を切り、形を整えたり、風通しを良くする事。

【解説】
「桜」はへたに切ると、切り口から木材腐朽菌が入り込みだんだん枯れていく。「梅」は切ることにより、枝数がふえ、枝数が増えるとともに花も多くつくので、切ることをすすめるという両者の特性から。


雑魚の魚交じり(ざこのととまじり)

【意味】
大物の中に小物が分不相応に入り交じるたとえ。ごまめのととまじり。蝦の鯛まじり。

【解説】
「雑魚」は小魚。「魚」はさかなをいう幼児語。ここでは大魚の意。


敷居が高い(しきいがたかい)

【意味】
相手に迷惑をかけたり失礼なことをしたりして、その人の家に行きづらくなったり、その人に会いにくくなったりすることの例え。

用例:頼まれたことをまだやっていないので、敷居が高くて、先輩の家に行きづらい。

【解説】
玄関の敷居が高いので、またいで入りにくいという意味から。「敷居」とは門の内外を区切り,また部屋を仕切るために敷くもので溝やレールをつけて戸・障子・襖(ふすま)などを受ける横木のことを指します。古くは閾(しきみ)といわれました。敷居が一般化するのは、室町時代に書院造(しょいんつくり)が確立し、引き戸が用いられるようになってからです。武家社会の浸透とともに普及しました。


人口に膾炙する(じんこうにかいしゃする)

【意味】
世の中に広く知れ渡っていること、評判になっていること。プラスのニュアンスで使われることが多い。

【解説】
膾炙の「膾」(なます)とは、魚や獣の生肉を細かく切って酢に漬けた料理。「炙」(あぶり)は火であぶった肉のこと。いずれも美味で万人に好まれるところから、この「人口に膾炙する」という言い回しが生まれた。唐の「林嵩」「周朴詩集序」の「一篇一詠、人口に膾炙す」に基づく。


住まば都(すまばみやこ)

【意味】
住むのならば、辺鄙な土地より都のほうが良いということ。

【解説】
「住んで慣れてしまえば都のように感じるようになる」という意味の「住めば都」とは別のことわざです。

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「た行」の言い回しが難しいことわざ

大根を正宗で切る(だいこんをまさむねできる)

【意味】
大げさなことをするというたとえ。
また、能力のある人につまらない仕事をさせるというたとえ。

【解説】
「正宗(まさむね)」とは、鎌倉時代の名高い刀工岡崎正宗が鍛えた刀剣のこと。たかが大根を切るくらいで、正宗のような名刀を使うことから。


月夜に釜を抜かれる(つきよにかまをぬかれる)

【意味】
ひどく油断することのたとえ。

【解説】
明るい月夜に大事な釜を盗まれる意から。江戸や上方の「いろはかるた」の一つ。


伝家の宝刀(でんかのほうとう)

【意味】
いよいよという時以外にはみだりに使用しない、とっておきの物・手段など。

【解説】
代々家宝として伝わっている名刀のこと。


鳶に油揚げを攫われる(とびにあぶらあげをうばわれる)

【意味】

苦心の結果もう少しで手に入るばかりであった獲物を不意に他に奪い去られる表現。

【解説】

鳶は普段は悠々と空を飛んでいるが、獲物を見つける際に非常に素早く空から舞い降りて獲物をさらっていく姿から。

攫われるものがなぜ油揚げなのかについては、鳶の好物が油揚げというわけではなく、人間が神社に供えるものとして油揚げがあり、それを奪って食べた事からとされています。
一説によると、昔の日本人は農耕民族であり、貴重なタンパク質として大切にされていたのが豆腐です。ですがこれをお供えするにも、すぐ腐ってしまうため、豆腐を加工した油揚げが適していたそうです。
また、稲荷神社の元となるインドの神へのお供え物とは鼠のフライと決まっていましたが、それが日本の仏教に取り込まれた際に油揚げを代用としたことから、その名残による物ともいわれています。

取り付く島もない(とりつくしまもない)

【意味】
頼ろうとしても、冷たくあしらわれたりして頼るに頼れない状態を意味する。

【解説】
航海に出たはいいが、近くに停船できるような島が全くなく、休憩すら取れないという状況が転じてきている。

「な行」の言い回しが難しいことわざ

流れに棹さす(ながれにさおさす)

【意味】
自分に好都合なことが度々重なり、上手く物事が進むという意味。

【解説】
川の流れに乗って進んでいる舟に、竿をさすことでさらに進むことから転じてきている。


情けは人の為ならず(なさけはひとのためならず)

【意味】
情けを人にかけておけば、巡り巡って自分によい報いが来る。人に親切にしておけば、必ずよい報いがある。

【解説】
間違った意味として、「情けをかけるのは、その人のためにならない」があります。この意味では「情けが仇」ということわざを用いるのが正しいですね。平成22年に文化庁が行った調査では、本来の意味を理解している人は45.8%で、上記の間違った意味で理解している人は45.7%にもなります。もうひとつ間違った理解として、「情けをかけると、その本人がいつか恩返しをしてくれる」があります。情けをかけた相手が直接恩返しをするのではなく、巡り巡って全然違う誰かに親切にしてもらえるという意味です。


盗人の昼寝(ぬすびとのひるね)

【意味】
何も考えていなさそうな、何も目的がなさそうな行為でも、その後の行動のために必要な行為である事の例えです。良い事をする場合には使われません。

【解説】
「毛吹草」の中の「ぬす人のひるねもあてがある」という言葉が由来です。「毛吹草」とは、1645年に刊行された江戸時代の俳諧論書で、編者は松江重頼です。盗人の昼寝には何の理由もなさそうだけど、実際は夜に盗みをするための備えなのですね。「江戸いろはかるた」と「尾張いろはかるた」の中の「ぬ」です。

「は行」の言い回しが難しいことわざ

莫逆の友(ばくぎゃくのとも)

【意味】
互いに争うことのない、親しい間柄。親しい友人。

【解説】
「荘子」に「四人相視て笑い、心に逆らうこと莫し。遂に相与に友と為れり」とあるのに基づく。


蛇稽古(へびげいこ)

【意味】

習い事が長続きしないことのたとえ。

【解説】

蛇は冬眠する動物で、暖かくなる春に冬眠から目覚めて、寒くなり始める秋には土の中に入ってしまう。そんな蛇のように、春に活動を始めて秋には止めてしまう程物事が長続きしない様子から。

「蛇」を使ったことわざが多くある事から分かる様に、蛇は日本古来の文化に深く根付いていました。蛇は太古から信仰を集めており、豊穣神や雨や雷を呼ぶ天候神、また太陽信仰における原始的な信仰対象ともされていました。\蛇の姿は、男根、剣、金属とも結びつけられることから男性神とされる一方、豊穣神・地母神の性格としては女性と見られることも多いのが特徴です。この他、蛇そのものを先祖とする信仰もみられ、『平家物語』の記述として、「緒方維義の祖先は明神の化身たる大蛇という伝説(緒方家における祖神信仰)があり、その話から武士達が集まった」と記され、祖蛇信仰が権威として利用されたことが分かります。

臍を噛む(ほぞをかむ)

【意味】
どうにもならないことを後悔すること。

【解説】
臍を噛もうとしても口に届かないところから。

「ま行」の言い回しが難しいことわざ

三つ子の魂百まで(みつごのたましいひゃくまで)

【意味】
幼い頃の性質は、年をとっても変わらないということ。

【解説】
源氏物語(げんじものがたり)に「筆取る道と碁打つこととぞ、あやしう「魂」のほど見ゆるを、深き労なく見ゆるおれ者も、さるべきにて、書き打つたぐひも出で来れど」(書画の道と碁は、不思議と天分の差が現れるもので、深く習練したと思えぬ凡愚(ぼんぐ)の者でも、その天分によって、巧みに描いたり打ったりする者も出て来ますが」と出てきます。

「や行」の言い回しが難しいことわざ

夜目遠目笠の内(よめとおめかさのうち)

【意味】
女性は夜の暗がりで見るとき、遠くから見るとき、笠かぶった顔をのぞいて見るときなどは、はっきりと見えないため実際より美しく見えるということ。

【解説】
上方(京都)いろはかるた」の中の一首です。省略されて四字熟語で「夜目遠目」ともいいます。

「ら行」の言い回しが難しいことわざ

老婆心(ろうばしん)

【意味】
度をこして、必要以上に世話を焼いたり心配したりすること。おせっかいのこと。

【解説】
おもに、人に忠告するときに、自分の親切をへりくだっていう言葉。おばあさんが、長い人生経験から得た知識を使って、とにかくいろいろと気を使うことから。

「わ行」の言い回しが難しいことわざ

割れ鍋に綴じ蓋(われなべにとじぶた)

【意味】
割れた鍋でもそれに似合う修繕した蓋があるという意味で、どんな人にもふさわしい配偶者が見つかるというたとえ。また、条件が釣り合った組み合わせがよいという意味。

「綴じ蓋」とは、壊れた部分を修理した蓋のこと。

【解説】
夫婦を鍋と蓋に例えて、壊れた鍋には修理した蓋くらいが釣り合いが取れるということから。「江戸いろはかるた」の一つ。