「ことわざ」「慣用句」「故事成語」の違いとは?それぞれの特徴や表現!

一つの言葉は、普通一つの意味を表します。

ですが二つ三つが合わさり、新しく特別な意味を表す場合があります。

このような言葉の特別な働きをことばの業(わざ)と言います。

それでは、『ことわざ・慣用句・故事成語のそれぞれの違いと特徴』について見ていきましょう。

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「ことわざ」と「慣用句」と「故事成語」の違い

結論からいうと、ことわざや慣用句、故事成語の違いには絶対的な境界はありません

つまり、この条件を満たしたものは慣用句で、この条件ならことわざ、という形では分けられません。

ですが、ある程度の区分というのはあります。

慣用句というのは二つ以上のことばがあわさって、元の意味とは違う意味になることばをさします。

例えば、「足が棒になる」というのは、慣用句といって、言葉の表面の意味とは違う特別な意味をもついいあらわしになります。

ことわざというのは、生活をしていく上に役立つ色々な知恵を教えてくれることばになります。上手な例えを使った短い言葉で人生の教えや心理をあらわすものになります。

ことわざには皮肉なものとか、生活の知恵を教えるものもあります。

「ことわざ」と「慣用句」をあえて厳密に分けるとすれば、「ことわざ」は1つの文で意味が完結し、教訓や格言などを表す言葉ですが、「慣用句」は独立した複数の単語を組み合わせ別の意味になる定型句で、慣用句単体で独立した言葉としては扱わないものが多いです。

簡単に言うと、ことわざは単体で使う事が出来ますが、慣用句は前後の文章が必要になる表現が多いものになります。

例えば、「猿も木から落ちる」ということわざは単体で意味が通じますが、「舌の根の乾かぬうち」という慣用句は前後に文章がなければ単体では意味を成しません。

故事成語」というのは、ある故事がもとになってできた言葉です。故事とは昔の出来事のことで、故事成語のほとんどは中国の古典に書かれた話からできています。

故事成語は、一つ一つに由来となった歴史や物語があります。

それでは、実際に慣用句とことわざ、故事成語がどういうものなのかを、もう少し詳細にご説明していきます。

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「慣用句」とは?

私たちが毎日使っている言葉の中に、二つ以上のことば(単語)が組み合わさって、もとの言葉とは全く違った特別の意味に使われる、面白い言葉が沢山あります。

例えば、「首を長くする」はただ首を高く伸ばすだけではなく、遠くを見ながら「まだか、まだか。」と楽しみな事が待っている様子を表します。

「テストで100点とって鼻が高い」は自慢をすることを意味します。

「山登りをして足が棒になる」は疲れて足がきかなくなるを意味します。

きっと、みなさんもこのような言葉を使った事があるでしょうし、耳にしたことがあるでしょう。

このようなことばの業が使われている句を「慣用句」と言います。

「慣用句」の例

慣用句はとくに人間の体に関係した言葉を取り入れたものが沢山あります。

体の部分の言葉は人が毎日くらしていくとき、いつも使い慣れているもので、新しい言葉を生んでいくのに自然と使い込む事が多く、都合よく使えたのが理由と言われています。

慣用句は昔から今日まで長い間、多くの人々に使いこなされて私たちの日常の会話や文章にどんどん用いられ、私たちの言葉を使う生活を豊かにしているのです。

それでは、人間の体に関係した慣用句の例を少しだけあげてみましょう。

「頭」を使った慣用句

頭が高い

威張っていて、目上の人にも礼を欠いているようす。

頭を冷やす

高ぶった気持ちを落ち着かせる。冷静になる。

「眉」を使った慣用句

眉を開く

心の中にあった今までの心配事がなくなりほっとするという意味。心配事がなくなって、晴れやかな顔になる。

眉をひそめる

心配事や、怪訝であったり不愉快であったりして、眉のあたりにしわをよせて顔をしかめること。

「声」を使った慣用句

声を潜める

周囲の人に聞こえないように声を小さくする。

呼び声が高い

評判が高い。うわさされる。

「その他」の体を使った慣用句

上記以外にも、沢山の体を使った慣用句が存在します。

当サイトに収録している、体の部分が入っている慣用句を集めましたのでこちらの記事でご覧ください。

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「ことわざ」とは?

ことわざ

河童の川流れ」「急いては事を仕損じる」「捕らぬ狸の皮算用」などのように、人々が生活していく上で、注意するように戒めた事柄や、笑いや例えで相手をやり込めるような事柄を、短い言葉でいいあらわしたものが「ことわざ」になります。

これらのように、二つ三つの言葉が繋がって、人間としての教えや戒めを説いたもの、また人間や世間の強みや弱みを皮肉めいて表したものを、特に「ことわざの業」を略して「ことわざ」と呼んでいます。

ちなみに、「ことわざ」は漢字で「」と書きます。

ことわざは、いつ、誰が作ったというものではなく、たくさんの人々の生活の中から、自然に生まれた言葉になります。

子供の時に、夏の暑さが厳しくて、「早くすずしくならないかなぁ」と思っている時に、大人の人が「『暑さ寒さも彼岸まで』というからもう少しの辛抱だよ」と言うのを聞いたことはありませんか?

夏の暑さは秋のお彼岸を過ぎるとおさまり、冬の寒さは春のお彼岸を過ぎるとやわらぐという意味の言葉です。

このような、気の利いた言い回しで、生活をしていく上に役立ついろいろな知恵を教えてくれるのがことわざになります。

「ことわざ」の例

それでは、少しことわざの例をあげてみましょう。

仕事や勉強のやり方を教えたことわざ

石の上にも三年(いしのうえにもさんねん)

冷たい石の上でも3年も座りつづけていれば暖まってくる。がまん強く辛抱すれば必ず成功することのたとえ。

故きを温ねて新しきを知る(ふるきをたずねてあたらしきをしる)

古いことを調べて、新しい知識や意義を再発見するという意味。

生活の経験から得た知識や深い知恵が込められているもの。

終わり良ければ全て良し(おわりよければすべてよし)

最初や途中がどうであれ、結局大切なのは結果であるということ。

待てば海路の日和あり(まてばかいろのひよりあり)

今は思うようにいかなくても、あせらずに待っていればチャンスはそのうちにやってくるということのたとえ。

誰もが持っている欠点や弱みを言い表したもの。

鵜の真似をする烏(うのまねをするからす)

自分の腕前を知らずに徒に人の真似をして失敗すること。

溺れる者は藁をも掴む(おぼれるものはわらをもつかむ)

とても苦しんだり、困ったりしたときや、切羽詰まった状況の時には、助かりたい一心でどんなに頼りないものにもすがりつき、救いを求めることのたとえ。

世の中を生きていくのに心得ておきたい色々な教え。

負けるが勝ち(まけるがかち)

時には、あえて争わないで相手に勝ちを譲ったほうが、結果的には自分に有利となって勝利に結びつくことがあるということ。

「ことわざ」の表現

ことわざには、色々な「表現の形」があります。

対句形式(ついくけいしき)

頭でっかち尻つぼみ」ということわざは、「頭」「でっかち」と「尻」「つぼみ」という対(つい)になった表現、すなわち対句形式となっています。

言葉の調子

頭でっかち尻つぼみ」には、「あ・た・ま・で・っ・か・ち」ん七つの音と「し・り・つ・ぼ・み」の五つの音という七五音の組み合わせも含まれています。

音の反復

当たるも八卦当たらぬも八卦」では、「あたるもーあたらぬも」と「はっけーはっけ」という音が繰り返される「音の反復」があります。

列挙形式

一富士二鷹三茄子」は、言葉を並べる「列挙形式」となっています。

数の提示

一を聞いて十を知る」ということわざは、「一」と「十」という数量を表す「数の提示」があります。

一つのことわざが何種類かの「表現の形」を持つ場合もあります。

この「表現の形」に着目してことわざを見てみると、自分の表現にも役立てる事ができます。

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「故事成語」とは?

故事成語とは、ある故事がもとになってできた言葉です。故事とは昔の出来事のことで、故事成語のほとんどは中国の古典に書かれた話からできています。

故事成語は、一つ一つに由来となった歴史や物語があり、大昔から語り継がれる由緒あることがらをもとにしてできた教訓とも言えますね。

「故事成語」の例

故事成語の中には、「井の中の蛙大海を知らず」などのことわざや、「一挙両得」などの四字熟語、「圧巻」などの二字熟語なども含まれています。

こちらの記事で沢山の故事成語の例をご紹介していますのでご覧ください。

「ことわざ」「慣用句」「故事成語」の魅力

ことわざや慣用句、故事成語は、長い時間、沢山の人々がどのように生きてきたかという歴史がつまっています。

そして過去の事だけではなく、これからの私たちはどのように生きていくのが良いか、手がかりとなる知恵が沢山詰まっています。

なるほどなるほどと楽しく読んでいくうちに、それらの知恵が自然と頭と心に入ってきます。

これが「ことばの業」の魅力です。

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