「た行」の小学校で習うことわざ
大山鳴動して鼠一匹(たいざんめいどうしてねずみいっぴき)
前触れや騒ぎばかりが大きい割には、実際は対した事が無かった事。結果が小さかった事。
高みの見物(たかみのけんぶつ)
自分は、安全なところから手出しをしないで、事件や物事がどうなるかを見ていること。
宝の持ち腐れ(たからのもちぐされ)
役に立つ立派なものを持っているのに、それを上手に使わないことの例え。すぐれた才能があるのだから活用しなさいという教え。
只より高いものはない(ただよりたかいものはない)
一時的に無料であったり極端に安価であるものは、後々になってそれ相応、もしくはそれ以上の対価を払うことになるという事。世の中は都合よく出来ているわけではないという戒め。
立っているものは親でも使え(たっているものはおやでもつかえ)
忙しい時や急を要する場合は、誰でも良いからそばにいる者に用事を頼むのが良いという事。
立つ鳥跡を濁さず(たつとりあとをにごさず)
立ち去る者は、跡を見苦しくないようによく始末すべきである。また、退き際はいさぎよくあるべきである。
立て板に水(たていたにみず)
物事がとどこおらずになめらかにゆくさま。転じて、弁舌がすらすらとしてよどみのないさま。
蓼食う虫も好き好き(たでくうむしもすきずき)
辛い蓼を食う虫もあるように、人の好みはさまざまである。
棚から牡丹餅(たなからぼたもち)
思いがけない幸運がめぐってくることのたとえ。たなぼた。あいた口へ餅。
旅の恥はかき捨て(たびのはじはかきすて)
旅では知っている人がいないから、どんなことをしても恥辱にならない。
旅は道連れ世は情け(たびはみちづれよはなさけ)
旅では道連れ同士が助け合い、世渡りでは互いに同情をもって仲良くやるのがよい。
玉磨かざれば光なし(たまみがかざればひかりなし)
生まれつきどんなに優れた才能を持っていても、勉強や努力をしなければ、立派な人にはなれないという例え。
短気は損気(たんきはそんき)
すぐかっとなって怒る気の短い人は人との付き合いがうまくいかず、仕事も失敗しがちで、損をすることが多いといういましめ。
大は小を兼ねる(だいはしょうをかねる)
大きいものは、小さいものの代わりをすることもできる。しかし、その反対に小は大を兼ねることはできないという意味もある。
提灯に釣鐘(ちょうちんにつりがね)
形は似ているが、軽重の差がはなはだしくくらべものにならないこと。物事のつり合いがとれないこと。縁談などにいう。
塵も積もれば山となる(ちりもつもればやまとなる)
どんなわずかな物でも、積み重ねていけば、大きな物になる。(小さな努力や細かい節約が大切であるといういましめ)
沈黙は金(ちんもくはきん)
黙っていることが、時には雄弁よりも上策だということわざ。
月とすっぽん(つきとすっぽん)
二つのものの間に非常に差のあることのたとえ。
角を矯めて牛を殺す(つのをためてうしをころす)
少しの欠点を直そうとして、その手段が度を過ぎ、かえって物事全体をだめにしてしまうこと。
釣り落とした魚は大きい(つりおとしたさかなはおおきい)
もう少しのところで、手に入れることができなかった物は実際よりも良く見えるものだ。
鶴は千年、亀は万年(つるはせんねん、かめはまんねん)
長寿で極めてめでたいときを祝うことば。鶴と亀は寿命が長い代表で、めでたいものとされていることから、縁起の良い賀寿などの際に使われる。実際の寿命は、鶴がタンチョウヅルで20~30年、亀はゾウガメで100~200年といわれている。
敵は本能寺にあり(てきはほんのうじにあり)
真の目的は別のところにある意。
鉄は熱いうちに打て(てつはあついうちにうて)
鉄は熱して軟らかいうちに打って鍛えるように、人も純粋な気持ちを失わない若いうちに鍛練すべきである。また、物事を行うには、それに適切な時期を失してはいけない。
手八丁口八丁(てはっちょうくちはっちょう)
口が上手でしゃべることがうまいが、やることもしっかりしているし、何でもできること。
天高く馬肥ゆ(てんたかくうまこゆ)
秋は空が澄みわたって高く晴れ、馬は肥えてたくましくなるという意で、秋の好時節をいう。
天は二物を与えず(てんはにぶつをあたえず)
一個の人間は、そう幾つもの才能や長所を持っているものではない。
出るくいは打たれる(でるくいはうたれる)
①すぐれていて目立つ者は人から羨ましがられてじゃまされる。
②でしゃばったことをすれば、人から憎まれるという例え。
灯台もと暗し(とうだいもとくらし)
手近の事情はかえってわかりにくいものである。
豆腐に鎹(とうふにかすがい)
意見をしても、少しのてごたえもなく、ききめもないことのたとえ。
遠い親戚より近くの他人(とおいしんせきよりちかくのたにん)
いざというときに頼りになるのは、遠く離れて暮らす親類よりも、近所に住んでいる他人の方であるという事。
時は金なり(ときはかねなり)
時間は貴重で有効なものだから、むだに費やしてはならない。
所変われば品変わる(ところかわればしなかわる)
土地が違えば風俗習慣が違う。
年寄りの冷や水(としよりのひやみず)
高齢者なのに不相応な、危ないことや差し出た振る舞いをする事。自分の年齢も考えずに無茶をすることは健康に良くないという事。
隣の花は赤い(となりのはなはあかい)
他人のものは何でもよく見えてうらやんでしまうこと。
飛ぶ鳥跡を濁さず(とぶとりあとをにごさず)
立ち去る者は後を見られても恥ずかしくないようにきちんと綺麗にしなさいという例え。
飛ぶ鳥を落とす勢い(とぶとりをおとすいきおい)
人の力や勢いがさかんなことの例え。
捕らぬたぬきの皮算用(とらぬたぬきのかわざんよう)
まだどうなるかわからないものを当てにし、期待してこれからの計画を立てること。
虎の威を借る狐(とらのいをかるきつね)
有力者の権勢をかさに着ていばるつまらぬ者のこと。
飛んで火にいる夏の虫(とんでひにいるなつのむし)
自分から危険なところに飛び込んで災いを受けたり滅んだりすることの例え。
団栗の背比べ(どんぐりのせいくらべ)
どれもこれも皆同じくらいで、特に優れた者がいない事の例え。
鳶が鷹を生む(とびがたかをうむ)
ごく普通の平凡な親から、優れた子供が生まれる事。
鳶に油揚げをさらわれる(とびにあぶらあげをさらわれる)
苦心の結果もう少しで手に入るばかりであった獲物を不意に他に奪い去られる表現。