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【ことわざ100選】有名なことわざ意味付き

有名なことわざ

ことわざとは人々の知恵を、だれもが知っているたとえで表したものです。

昔から多くの人によって伝えられてきたものですから、ことわざを使って表現すると人の共感を得やすくなります。

当記事の「ことわざ100選」は、ことわざ研究者でことわざ学会代表理事の北村孝一先生に、収録項目の選定をしていただきました。

選定の基本方針は、次の3つです。

1.多くの人によく知られているもの

有名なことわざは、ふつうの人が知っていて常識とされ、いちいち説明せずに使われます。
意味だけでなく、どのような場面で使われるかに注意し、必要なときに使えるように身につけましょう。

2.日常生活で使われるもの

特に古典や文学にくわしくなくても、生活のなかで自然に使われるものです。
ふだん使われる口語の形を主に採用しましたが、漢文的表現や文語でも現在使われているものは、見出しにしたり、説明文で補足しています。

3.ことわざのレトリックになじみ、センスを磨けるもの

ことわざは、短い表現で、口調がよく、深い意味をあらわすものが少なくありません。
比喩や対句、反語など、多様なレトリックが用いられています。
ことわざによく使われる表現方法になじみ、論理的理解力とともに、ことばのセンス(感性)を磨けるものを選びました。丸暗記ではなく、声に出して、ゆっくり味わってみてください。

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「あ行」のことわざ意味付き

あとまつり

後の祭り

【意味】
物事が終わった後に後悔をしても手遅れであるということ。

【例文】
「試験勉強をもっと早く始めておけばよかった…でも、後の祭りだね。次は計画的にやろう!」

「後の祭り」の漫画

雨降あめふって地固じかたまる

雨降って地固まる

【意味】
争いごとなど悪いことがあったあとに、前よりもよい関係になること。

【例文】
「ケンカしてしまったけど、お互いの気持ちをしっかり話せたから、前より仲良くなったよ。まさに雨降って地固まるだね。」

「雨降って地固まる」の漫画

あんずるよりむがやす

案ずるより産むが易し

【意味】
何かをする前はあれこれと心配するが、実際にやってみると案外簡単にできるものだということ。

「案ずるより産むが易し」ともいいます。

【例文】
「初めてのプレゼンで緊張してたけど、やってみたら意外とうまく話せたよ。案ずるより産むが易しだね!」

「案ずるより産むが易し」の漫画

いしうえにも三年さんねん

石の上にも三年

【意味】
どんなにつらいことでも、がまんして努力を続けていれば、必ずむくわれるという教え。

【例文】
「最初は仕事が大変だったけど、続けてきたらようやく慣れてきたよ。やっぱり石の上にも三年だね。」

「石の上にも三年」の漫画

【専門家コラム】

専門家コラム

いそがばまわ

急がば回れ

【意味】
急いでいる時は、少しぐらい危険でも近道をしたくなるが、遠回りでも安全な道を行ったほうが結局は早いことが多いということ。急ぐ仕事はかえって丁寧に、確実なやり方でやれという意味でも使われる。

【例文】
「近道しようと細い道を行ったら、渋滞にはまっちゃったよ。素直に大通りを行けばよかった。まさに急がば回れだね。」

「急がば回れ」の漫画

一富士二鷹三茄子いちふじにたかさんなすび

一富士二鷹三茄子

【意味】
縁起が良い夢を順に並べた語で、一番目が富士山、二番目が鳥の鷹、三番目が野菜の茄子。特に、新年の初夢に見ると縁起が良いとしていう。

【例文】
「今年の初夢、富士山が出てきたんだ!これはきっといい年になりそう。一富士二鷹三茄子って言うしね。」

「一富士二鷹三茄子」の漫画

【専門家コラム】

専門家コラム

一寸いっすんむしにも五分ごぶたましい

一寸の虫にも五分の魂

【意味】
どんな弱小なものにも、それ相応の意地や考えがあるのだから、ばかにしてはいけないということ。

【例文】
「小さいからってバカにしちゃダメだよ。一寸の虫にも五分の魂って言うでしょ?」

「一寸の虫にも五分の魂」の漫画

いぬあるけばぼうたる

犬も歩けば棒に当たる

【意味】
①行動すれば、思いがけない幸せにめぐり会うことがある。
②出しゃばって何かをしようとすれば、思いがけない災難にあうということ。

【例文】
「ダメ元で応募したコンテストに入賞しちゃったよ!やっぱり犬も歩けば棒に当たるだね。」

「犬も歩けば棒に当たる」の漫画

【専門家コラム】

専門家コラム

いのちあっての物種ものだね

命あっての物種

【意味】
何事も命あっての上のことで、命を大切にしなければいけないということ。

物種=物事のもととなるもの。根源。

【例文】
「そんなに無理して働いてたら体を壊すよ。命あっての物種なんだから、ちゃんと休まないと!」

「命あっての物種」の漫画

なかかわず

井の中の蛙大海を知らず

【意味】
自分の身の回りのことしか知らないで、もっと広い世界があることを知らないこと。世間知らず。

「井」=井戸。「蛙(かわず)」=かえるの古い呼び方。

【例文】
「海外で働いてみて、日本の常識が通じないことに驚いたよ。自分が井の中の蛙だったって気づいた。」

「井の中の蛙大海をしらず」の漫画

魚心うおごころあれば水心みずごころ

魚心あれば水心

【意味】
自分が相手に好意をもてば、相手も自分に好意をもってくれること。自分の心の持ち方しだいということ。

【例文】
「先に優しく接してみたら、向こうも親しくなってくれたよ。やっぱり魚心あれば水心だね。」

「魚心あれば水心」の漫画

うまみみ念仏ねんぶつ

馬の耳に念仏

【意味】
何か注意されたり意見を言われたりしても、ぜんぜん聞く耳をもたず、効き目がないこと。

人に注意しても効き目がないことをなげくときに使う。

【例文】
「いくら注意してもスマホばかり見てるんだから、もう馬の耳に念仏だよ。」

「馬の耳に念仏」の漫画

うわさをすればかげがさす

噂をすれば影がさす

【意味】
ある人の噂をすると当人がそこに現れるものだ。

「噂をすれば影」ともいう。

【例文】
「さっきまで田中さんの話をしてたら、ちょうど田中さんが来たよ!噂をすれば影がさすって本当だね。」

「噂をすれば影がさす」の漫画

海老えびたい

海老で鯛を釣る

【意味】
あまりお金をかけたり苦労したりせず、大きく得をすること。

略して「海老で鯛」ともいう。

【例文】
「お土産を持って行ったら、高級なプレゼントをもらっちゃった!まさに海老で鯛を釣るだね。」

「海老で鯛を釣る」の漫画

えんした力持ちからも

縁の下の力持ち

【意味】
目立たないところで、人のために力をつくすこと。また、その人をさす。表舞台には出ないが、重要な役割を果たしている人のこと。

元々は、他人のために苦労、努力をしても認められないことの意。人知れず役立っている人をほめるときなど使う。

【例文】
「彼は表に出ないけど、チームのためにいろいろ準備してくれている。まさに縁の下の力持ちだね。」

「縁の下の力持ち」の漫画

うたおしえられて浅瀬あさせわた

負うた子に教えられて浅瀬を渡る

【意味】
時には、自分よりも年下の者や未熟な者から教えられることがあることのたとえ。

「負うた子に教えられる」ともいう。

【例文】
「スマホの使い方を子どもに教えてもらったよ。負うた子に教えられて浅瀬を渡るって、まさにこのことだね。」

「負うた子に教えられて浅瀬を渡る」の漫画

おに金棒かなぼう

鬼に金棒

【意味】
ただえさえ強い人が、何かを得たり、良い条件が加わったりして、さらに強さを増すこと。

【例文】
「彼はもともと頭がいいのに、留学までしたなんて、もう鬼に金棒だね!」

「鬼に金棒」の漫画

おびみじかたすきなが

帯に短し襷に長し

【意味】
どちらつかずで、中途半端で、何の役にも立たないたとえ。

【例文】
「このバッグ、小さすぎて旅行には向かないし、普段使いには大きすぎるし…帯に短し襷に長しだな。」

「帯に短し襷に長し」の漫画

おぼれるものわらをもつかむ

溺れる者は藁をも掴む

【意味】
とても苦しんだり、困っていたりする人は、どんなに頼りないものにもすがりつき、救いを求めることのたとえ。

「藁」=ここでは、軽くて弱々しいもののたとえ。

【例文】
「試験前になって焦って、効果があるか分からない暗記法を試してるよ。まさに溺れる者は藁をも掴むだね。」

「溺れる者は藁をも掴む」の漫画

おもったが吉日きちじつ

思い立ったが吉日

【意味】
なにかをしようと思いついたら、すぐに実行したほうがいいというたとえ。

【例文】
「ずっとやりたかった英会話の勉強、今日から始めよう!思い立ったが吉日だね。」

「思い立ったが吉日」の漫画

おや心子知こころこしらず

親の心子知らず

【意味】
子供は親の気持ちをちっとも理解せず、勝手な振る舞いをすること。また、実際に親になってみなければ、親の気持ちというものは理解できないという意味。

「知らず」=知らない。

【例文】
「昔はうるさいと思ってたけど、今になって親の言葉の意味が分かるよ。親の心子知らずだったな。」

「親の心子知らず」の漫画
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「か行」のことわざ意味付き

かえるかえる

蛙の子は蛙

【意味】
子どもは、幼い頃は親と異なる特徴を持ったり、親の職業に関心がないこともあるが、最終的には親に似る傾向があったり、親が歩んだ道を選ぶことがよくある。

【例文】
「息子が父親と同じ職業を選んだんだって。やっぱり蛙の子は蛙だね。」

「蛙の子は蛙」の漫画

【専門家コラム】

専門家コラム

かべみみあり

壁に耳あり障子に目あり

【意味】
内緒話をするときは、どこでだれが見たり聞いたりしているかわからないので、気をつけた方がよいという教え。

【例文】
「会社の悪口を話してたら、上司に聞かれてたみたい…壁に耳ありだね。」

「壁に耳あり障子に目あり」の漫画

かめこうよりとしこう

亀の甲より年の功
「年の功」を「年の劫」と表記することもあるが、わざわざ難しい漢字にする必要はない。

【意味】
年長者の人生経験や知恵は尊重しなければならないというたとえ

【例文】
「こんな時どうすればいいんだろう?やっぱり祖父に相談しよう。亀の甲より年の功だしね。」

「亀の甲より年の功」の漫画

可愛かわいにはたびをさせよ

可愛い子には旅をさせよ

【意味】
親は、子どもを手元においてあまやかさずに、世間に出して苦労をさせたほうがよいということ。

【例文】
「息子を留学させるのは心配だけど、かわいい子には旅をさせよって言うし、成長のために送り出そう。」


くは一時いっとき恥聞はじきかぬは一生いっしょうはじ

聞くはいっときの恥聞かぬは一生の恥

【意味】
自分の知らないことはそのままにせず、積極的に聞いたほうが良いという意味。

【例文】
「仕事で分からないことがあったら、すぐに聞いたほうがいいよ。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥だからね。」


くさってもたい

腐っても鯛

【意味】
本来価値のある人や物は、時間が経ったり条件が変わったりしても、それなりの値打ちがあるものだというたとえ。

【例文】
「昔はすごい選手だったから、引退してもやっぱりプレーが上手いね。腐っても鯛だよ。」


くるしいときの神頼かみだの

苦しい時の神頼み

【意味】
普段は信仰心をもたないものが、病気や災難などにあって苦しいときにだけ、神に祈ってあてにすること。

【例文】
「試験前になって急に合格祈願のお守りを買いに行ったよ。まさに苦しいときの神頼みだね。」


怪我けが功名こうみょう

怪我の功名

【意味】
失敗したと思ったことや何気なくやったことが、思いがけずにいい結果を生むこと。

「怪我」=失敗。「巧妙」=手がら。

【例文】
「電車に乗り遅れたけど、おかげで旧友とばったり再会したよ。まさに怪我の功名だね。」


後悔先こうかいさきたず

後悔先に立たず

【意味】
すでにしてしまったことを、後から悔やんでもどうにもならないということ。また、取り返しがつかないので、最初からよく考えて行動しようというときにも使う。

【例文】
「もっと早く準備しておけばよかった…でも後悔先に立たずだね。次は気をつけよう。」


弘法こうぼうにもふであやま

弘法にも筆の誤り

【意味】
どんな名人でも、まちがえることがあるということ。

【例文】
「いつもミスしない先輩が珍しく計算を間違えてたよ。弘法にも筆の誤りってことだね。」


ころばぬさきつえ

転ばぬ先の杖

【意味】
何かあっても困らないように、しっかり用意しておくことが大切だということ。

【例文】
「台風が来る前に非常食を買っておいたほうがいいよ。転ばぬ先の杖だからね。」 


紺屋こんや白袴しろばかま

紺屋の白袴

【意味】
商売に忙しくて、自分のすることをする暇のないこと。

「こんや」は「こうや」ともよむ。

【例文】
紺屋の白袴というのか、腕の立つ大工さんなのに、住んでいる家はぼろぼろだ。」

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「さ行」のことわざ意味付き

さるからちる

猿も木から落ちる

【意味】
どんな名人でも、たまには失敗をすることがあるということ。

【例文】
「いつも完璧な彼が、珍しく計算ミスしてたよ。猿も木から落ちるってことだね。」


三人寄さんにんよれば文殊もんじゅ知恵ちえ

三人寄れば文殊の知恵

【意味】
凡人がひとりで考えても、良い考えや案は浮かばないが、三人集まって相談することで、文殊菩薩(もんじゅぼさつ)という知恵を司る神様のような、よい知恵がうかぶということ。

【例文】
「一人じゃ思いつかなかったけど、みんなで話し合ったらいい案が出たね。やっぱり三人寄れば文殊の知恵だ。」


したしきなかにも礼儀れいぎあり

親しき仲にも礼儀あり

【意味】
とても親しく仲の良い関係であっても、礼儀は守るべきであり大切なことであるというたとえ。なれなれしくなると、それが喧嘩のもとになるので、親しいからとあまえてはいけない。

「礼儀」とは、相手に対してきちんとあいさつをしたり、感謝の気持ちを行動や言葉で表したりすること。

【例文】
「親友だからって何でも勝手に借りるのはよくないよ。親しき仲にも礼儀ありだよ。」


釈迦しゃか説法せっぽう

釈迦に説法

【意味】
その道を知り尽くしている相手に、不必要なことを教えることのたとえ。

「釈迦」とは、仏教を開いたお釈迦様。「説法」とは、仏教の教えを説き聞かせること。

【例文】
「先生に基本的な英単語の意味を説明しようとしちゃったよ。完全に釈迦に説法だったな。」


しゅまじわればあかくなる

朱に交われば赤くなる

【意味】
交際する人間や置かれた環境で、人は良くも悪くもなるということ。

【例文】
「最近、彼の言葉遣いが荒くなったね。ちょっと悪い友達の影響を受けてるのかも。朱に交われば赤くなるって言うしね。」


らぬがほとけ

知らぬが仏

【意味】
知れば腹も立ち、悩んだりもするけれど、知らなければ仏のように心を動かされずに穏やかでいられるということ。

本人だけが何も知らずにいることを、あざけっていうたとえ。事情を知らないからと、責任逃れをする意味にも使う。

【例文】
「みんなが陰で何を言ってるのか気になるけど、知らぬが仏って言うし、気にしないほうがいいよね。」


きこそもの上手じょうずなれ

好きこそ物の上手なれ

【意味】
好きなことは一生懸命取り組み、工夫したり勉強したりするのでおのずと上達するというたとえ。好きであることが、上手になるためのよい条件になるというたとえ。

【例文】
「彼はプログラミングが大好きだから、独学でもどんどんスキルが伸びてるよ。好きこそ物の上手なれだね。」

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専門家コラム

ぎたるはおよばざるがごと

過ぎたるは猶及ばざるが如し

【意味】
物事をやりすぎることは、足りないことと同じようによくない。過不足なく、ほどほどがちょうどいいというたとえ。

「過ぎたるはなお及ばざるが如し」ともいう。

【例文】
「健康に良いからってサプリを大量に飲んでも逆効果だよ。過ぎたるは及ばざるが如しだね。」


雀百すずめひゃくまでおどわすれず

雀百まで踊り忘れず

【意味】
子供のときに覚えた習慣やくせは、年を取っても直らないということ。

【例文】
「祖父は80歳になっても爪をかんでるよ。雀百まで踊り忘れずって本当だね。」


はらはかえられぬ

背に腹はかえられぬ

【意味】
さし迫った苦痛を回避するためには、ほかのことを犠牲にしてもしかたない。不本意でも、大きなことをするためには、小さな犠牲には構っていられないというたとえ。

【例文】
「金欠だけど、この出張には行かないと仕事に影響が出るし…背に腹はかえられぬ、クレジットで払うか。」


地震雷火事親父じしんかみなりかじおやじ

地震雷火事親父

【意味】
世の中でおろそしいとされるものを、順番に並べた言葉。

【例文】
「昔は父親が一家の絶対的存在だったから、地震雷火事親父って言葉が生まれたんだね。」

【専門家コラム】

専門家コラム

船頭多せんどうおおくして船山ふねやまのぼ

船頭多くして船山に上る

【意味】
指図する人が多すぎると、方針が統一できずに、物事がうまく運ばないこと。

「船頭」は、渡し舟のような小舟を操る人ではなく、多くの船員が乗り組む和船の船長をさす。

【例文】
「会議でみんなが好き勝手に意見を出して、結局結論が出なかったね。船頭多くして船山へ上るだよ。」


ぜんいそ

善は急げ

【意味】
よいことを思いついたら、すぐにやろうということ。

【例文】
「ボランティア活動に興味があるなら、すぐに申し込んでみたら?善は急げだよ。」


千里せんりみち一歩いっぽから

千里の道も一歩から

【意味】
どんなに大きな事業でも、まずは手近なことの実行から始まるということ。何事も一歩一歩着実に進めることが大切だということ。

「千里」=約四千キロメートル、ここでは、はるかに遠い道のり。

【例文】
「いきなり全部覚えようとせず、まずは基本からやってみよう。千里の道も一歩からだよ。」


そんして得取とくと

損して得取れ

【意味】
目の前のちょっとした損をしても、あとでそれをもとにして大きな利益をとるようにしたほうがいいというたとえ。

「損して得取る」ともいう。

【例文】
「最初は赤字でも、今は顧客を増やすことが大事だよ。損して得取れって言うしね。」

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「た行」のことわざ意味付き

鳥跡とりあとにごさず

立つ鳥跡を濁さず

【意味】
自分のいた場所を立ち去るときは、きちんと後始末をしていきなさいという教え。また、退き際はいさぎよくあるべきである。

【例文】
「会社を辞めるときは、しっかり引き継ぎをして気持ちよく去りたいね。立つ鳥跡を濁さずだよ。」


たなから牡丹餅ぼたもち

棚から牡丹餅

【意味】
思いがけない幸運がめぐってくることのたとえ。または、大変な思いをしないでよいものを手に入れること。

【例文】
「片付けをしていたら昔の財布から1万円が出てきた、まさに棚から牡丹餅だ。」


たび道連みちづなさ

旅は道連れ世は情け

【意味】
旅をするときは誰かと一緒だとお互いに助け合えるように、世の中をわたるのも、お互いに思いやりを持って助け合うことが大事だということ。

【例文】
「新しい職場では、周りの人との関係を大切にしないとね。旅は道連れ世は情けって言うし。」


ちりもればやまとなる

塵も積もれば山となる

【意味】
小さいことでも積み重ねれば大きなことになるということ。

【例文】
「毎日少しずつ勉強してたら、いつの間にかかなりの知識が身についてたよ。塵も積もれば山となるだね。」

【専門家コラム】

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つきとすっぽん

月と鼈

【意味】
二つのものを比べたら、あまりにちがっていることのたとえ。

【例文】
「同じ白い車だけど、高級車と軽自動車じゃ月とすっぽんだね。」


てつあついうちに

鉄は熱いうちに打て

【意味】
鉄は熱して軟らかいうちに打って鍛えるように、人も純粋な気持ちを失わない若いうちに鍛練すべきである。また、物事を行うには、それに適切な時期を失してはいけない。

【例文】
「語学は子どものころに始めたほうが習得が早いよ。鉄は熱いうちに打てって言うしね。」

【専門家コラム】

専門家コラム

灯台下暗とうだいもとくら

灯台下暗し

【意味】
自分のことや身近なことは、かえって気がつきにくいということ。

「灯台下暗し」における「灯台」は、かつての照明器具であり、灯心を油皿に入れて点火するもので、海上の船の安全を確保するための灯台とは異なります。電気が普及する前の時代には、このような灯台やあんどん、提灯などを用いて、室内を照らしていました。

【例文】
「ずっと探してた本が、自分の部屋の本棚にあったよ。まさに灯台下暗しだね。」


とおくの親類しんるいよりちかくの他人たにん

遠くの親戚より近くの他人

【意味】
離れた所に住む付き合いのない親戚より、近くに住む日頃から付き合いのある他人の方が頼りになる。

【例文】
「引っ越したばかりでわからないことが多くて困ってたんだけど、お隣さんが助けてくれたよ。遠くの親類より近くの他人って本当だね。」


ときかねなり

時は金なり

【意味】
時間は貴重で有効なものだから、大切に使うべきだということ。

【例文】
「スマホを見ているうちにあっという間に1時間経っちゃった…もっと有意義に使わないと。時は金なりだね。」


らぬたぬき皮算用かわざんよう

捕らぬ狸の皮算用

【意味】
実際にまだ自分の物になっていない、手に入るかどうかもわからない不確かなものや利益に期待をかけて、計画を練る事。

「算用」とは、金銭の額や物の数量を計算するという意味。

【例文】
「ボーナスの額も決まってないのに、高級時計を買うつもりでいるの?それは取らぬ狸の皮算用だよ。」


んでなつむし

飛んで火に入る夏の虫

【意味】
自ら危険や災難に進んで、飛び込んでいく事。自らをほろぼすようなわざわいの中に、進んで身を投じる事。

【例文】
「詐欺の可能性が高いのに、簡単に儲かる話に乗るなんて…飛んで火に入る夏の虫だよ。」

「な行」のことわざ意味付き

ないそでれない

無い袖は振れない

【意味】
持っていないお金は、出してあげたくても出せないということ。

【例文】
「友達にお金を貸してと言われたけど、こっちもギリギリで無理だよ。ない袖は振れないね。」


きっつらはち

泣き面に蜂

【意味】
悪い事が起きた中で、更に悪い事が重なっておこること。

【例文】
「財布を落とした上に、雨まで降ってきたよ。まさに泣きっ面に蜂だね。」


くて七癖ななくせ

無くて七癖

【意味】
人はだれでも、癖があるので、ないように見える人でも七つぐらいは、癖があるものだ。

【例文】
「自分では普通だと思ってたけど、話すときにいつも髪を触る癖があるって言われたよ。なくて七癖だね。」


なさけはひとためならず

情けは人の為ならず

【意味】
人に親切にしておくと、それはめぐりめぐって、やがて自分のためになるのだから、人には親切にしなさいとの教え。

よくある間違いとして、「情けをかけると、その人のためにはならない」という意味ではないので注意。

【例文】
「困っている人を助けるのは大切なことだよ。情けは人の為ならずって言うしね。」

【専門家コラム】

専門家コラム

七転ななころ八起やお

七転び八起き

【意味】
度重なる失敗にも屈せず奮起することのたとえ。また、人生の浮き沈みがはなはだしいことのたとえ。

【例文】
「受験に落ちても諦めずに挑戦し続けるよ。七転び八起きの精神で頑張る!」


七度ななたびたずねてひとうたが

七度探して人を疑え

【意味】
自分の物が見つからない時には、何度も良く探して、それでも見つからなかったら初めて人を疑いなさいといった意味。

軽々しく人を疑わない、人を疑うのは最後の最後、といった戒めにも使われ、この場合の表現は探し物に限定されない。

【例文】
「彼が本当に嘘をついたのか、ちゃんと話を聞いたほうがいいよ。七度たずねて人を疑えって言うしね。」


ならうよりれよ

習うより慣れろ

【意味】
物事は、人に教わるよりも自分で直接体験してゆく方が身につくということ。

「習うより慣れろ」は、特に職人の世界で、昔からよく使われています。

【例文】
「説明書を読むだけじゃなくて、実際に動かしてみたら?習うより慣れよだよ。」


二度にどあることは三度さんどある

二度あることは三度ある

【意味】
二度も同じようなことがあると、さらにもう一度続いておこる可能性が高くなる。物事は繰り返されることが多いので油断してはならないという意味。悪いことに使う。

【例文】
「この前も電車に乗り遅れたし、今日も遅れた…二度あることは三度あるから、明日は早めに家を出よう。」


二兎にともの一兎いっとをも

二兎を追う者は一兎をも得ず

【意味】
よくばって二つのことをいっぺんにやろうとして、結局両方ともできなくなること。

【例文】
「副業も資格の勉強も中途半端になってるよ。二兎を追う者は一兎をも得ずだから、まずはどちらかに集中したほうがいいね。」


あわ

濡れ手で粟

【意味】
何の苦労もしないで、もうけること。

【例文】
「投資でたまたま大儲けしちゃったよ。まさに濡れ手で粟だね。」


ねこ小判こばん

猫に小判

【意味】
どれほど貴重なもの・高価なもの・価値のあるものでも、持ち主がそれを知らなければ何の値打ちもない。すばらしいものを見せても、効果や反応がない事を意味することもある。

【例文】
「高級ワインをもらったけど、お酒を飲まないから良さがわからないよ。まるで猫に小判だね。」

【専門家コラム】

専門家コラム

寝耳ねみみみず

寝耳に水

【意味】
思いがけない出来事が、突然起きてびっくりする様子。

【例文】
「会社が倒産するなんて聞いてなかったよ!本当に寝耳に水だ。」


のうあるたかつめかく

能ある鷹は爪を隠す

【意味】
実力や才能のある者は、むやみにそれを表に出さず、いざという時にだけその力を発揮するという意味。

【例文】
「普段はおとなしいけど、プレゼンのときに驚くほど上手に話してたよ。まさに能ある鷹は爪を隠すだね。」


のどもとぎればあつさをわすれる

喉元過ぎれば熱さを忘れる

【意味】
どんな苦痛や苦労も、それが過ぎると、その苦痛も苦労も忘れてしまうということ。また、苦しい時に助けてもらった恩や恩人を、楽になったら人は簡単に忘れてしまうという戒めの意味もある。

「喉もと過ぎれば熱さを忘る」ともいう。

【例文】
「ダイエットで苦労したのに、リバウンドしちゃったよ…喉もと過ぎれば熱さを忘れるって本当だね。」


暖簾のれん腕押うでお

暖簾に腕押し

【意味】
相手の反応や手応えがない事や、張り合いがないという意味。

【例文】
「上司に意見を伝えたけど、全然取り合ってもらえなかった。暖簾に腕押しって感じだよ。」

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「は行」のことわざ意味付き

はなより団子だんご

花より団子

【意味】
花見などという風流なことよりも、食べるほうが大事というたとえ。外観よりも実質を、虚栄より実益を重んじること。また、風流を解さないことのたとえにも用いる。

【例文】
「お花見に行ったけど、桜より屋台の食べ物ばかり楽しんでたよ。完全に花より団子だね。」

【専門家コラム】

専門家コラム

早起はやおきは三文さんもんとく

早起きは三文の徳

【意味】
朝早く起きれば健康にもよく、何かしらよいことがあるという意味。

【例文】
「朝早く出かけたら、渋滞に巻き込まれずに済んだよ。やっぱり早起きは三文の得だね。」


ひとうわさ七十五日しちじゅうごにち

人の噂も七十五日

【意味】
人の噂は長く続くものではなく、七十五日もすれば忘れられてしまうものだということ。

【例文】
「失敗して噂になったけど、最近は誰も気にしてないよ。人の噂も七十五日だね。」

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ひとのふりがふりなお

人の振り見て我が振り直せ

【意味】
他人の行いの善し悪しを見て参考にすることで、自分の行いを見直し欠点を改めるように心がけると良いというたとえ。

【例文】
「同僚が上司に注意されているのを見て、他人事じゃないと思ったよ。人のふり見て我がふり直せだね。」

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のないところけむりたない

火の無い所に煙は立たぬ

【意味】
原因のない所に噂は立たないというたとえ。

【例文】
「あの二人が付き合ってるって噂、本当かな?火のない所に煙は立たないって言うし、何か根拠があるのかもね。」


百聞ひゃくぶん一見いっけんにしかず

百聞は一見に如かず

【意味】
物事は、耳で何度も聞くより、一度実際に自分の目で見るほうがたしかだということ。

【例文】
「新しい観光地の話を聞くより、実際に行ってみたほうが楽しさが分かるよ。百聞は一見にしかずだね。」


瓢箪ひょうたんからこま

瓢箪から駒が出る

【意味】
思いがけないようなことがおこること。また、冗談のつもりだったことが、現実に起こること。

【例文】
「宝くじなんて当たらないと思ってたのに、まさかの高額当選!瓢箪から駒だね。」


ぶた真珠しんじゅ

豚に真珠

【意味】
値打ちがわからない者に、どんなに立派な物をあたえても役に立たないということ。

【例文】
「ブランド品をプレゼントしても、彼女は興味がないみたい。まるで豚に真珠だね。」


下手へた横好よこず

下手の横好き

【意味】
趣味などで下手にもかかわらず、好きで熱心である事。

【例文】
「絵は下手だけど、描くのが好きだからやめられないんだよね。まさに下手の横好きだね。」


ほとけかお三度さんど

仏の顔も三度まで

【意味】
どんなに心の広い人でも、何度もひどいことをされれば、ついには怒りだすということ。

【例文】
「何回も約束を破られたら、さすがに怒るよ。仏の顔も三度って言うしね。」

「ま行」のことわざ意味付き

けるが

負けるが勝ち

【意味】
無理に相手と争うよりも、勝ちをゆずる方が結果的には得になる。

【例文】
「議論で勝っても関係が悪くなるなら、譲ったほうがいいよ。負けるが勝ちって言うしね。」


馬子まごにも衣装いしょう

馬子にも衣装

【意味】
身なりを整えれば、どんな人間でも立派に見えるというたとえ。

【例文】
「普段はラフな格好の彼だけど、スーツを着るとすごくかっこよく見えるね。馬子にも衣装だ。」


てば海路かいろ日和ひよりあり

待てば海路の日和あり

【意味】
今は思うようにいかなくても、あせらずに待っていれば、良いことはそのうちにやってくるということ。

「待てば甘露の日和あり」ともいう。

【例文】
「なかなか良い転職先が見つからないけど、焦らずに探してみるよ。待てば海路の日和ありだしね。」


ミイラりがミイラになる

ミイラ取りがミイラになる

【意味】
人をさがしに行った者がそのまま帰ってこないで、捜される立場になってしまうこと。また、人を説得に行った者が、かえって説得され、先方と同意見になってしまうこと。

【例文】
「ゲームばかりしてる弟を注意してたのに、気づいたら自分もハマってたよ。まさにミイラ取りがミイラになるだね。」


からさび

身から出た錆

意味】
自分でした悪い言動が原因で、苦しんだり、ひどい目にあったりすることのたとえ。

【例文】
「期限を守らなかったせいで信用を失ったよ。これは完全に身から出た錆だね。」


魂百たましいひゃくまで

三つ子の魂百まで

【意味】
幼いころの性格は、年をとっても変わらないということ。

【例文】
「彼女は子どもの頃から几帳面だったけど、今でも変わらないね。まさに三つ子の魂百までだよ。」


もち餅屋もちや

餅は餅屋

【意味】
何事も、それぞれに専門家がいるので、まかせたほうがよい、素人はかなわないということ。

【例文】
「パソコンの修理を自分でやろうとしたけど、結局プロに頼んだほうが早かったよ。餅は餅屋だね。」

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「や行」のことわざ意味付き

いしみず

焼け石に水

【意味】
努力や援助がわずかでは、効果がほとんど期待できないことのたとえ。

【例文】
「この暑さの中で、うちわを仰いでも全然涼しくならないよ。まさに焼け石に水だね。」


安物買やすものがいの銭失ぜにうしな

安物買いの銭失い

【意味】
安いからといって物を買っても、品質が悪かったり、使い道がなかったり、役に立たなくて、高い物を買うよりも、結局損をすることになるということ。

【例文】
「安い靴を買ったら、すぐに壊れてまた買い直すことになったよ。完全に安物買いの銭失いだね。」

「ら行」のことわざ意味付き

らくあればあり

楽あれば苦あり苦あれば楽あり

【意味】
人生は楽しいことばかり続くのでも、苦しいことばかり続くのでもない。

【例文】
「ボーナスで贅沢しすぎたら、今月の生活が苦しくなったよ。楽あれば苦ありって本当だね。」


良薬りょうやくくちにが

良薬は口に苦し

【意味】
役に立つような忠告ちゅうこくは、聞くのがつらいものだということ。

【例文】
「先生に厳しく指導されたけど、確かに的確なアドバイスだったよ。良薬は口に苦しだね。」


ろんより証拠しょうこ

論より証拠

【意味】
物事は議論よりも、証拠によって明らかになるということ。また、具体的な事実にものをいわせるのは、説得への第一歩であるということ。

【例文】
「この製品が本当に丈夫かどうか、説明を聞くより実際に使ってみるのが一番だね。論より証拠だよ。」


をつねってひといたさを

我が身を抓って人の痛さを知れ

【意味】
人の痛みや苦しみを自分のことのように考えて、相手を思いやるようにしなさい、ということ。自分がされていやなことは、相手にするなということ。

【例文】
「友達にきつい言葉を言ってしまったけど、自分が言われたら嫌だよね。我が身をつねって人の痛さを知れ、だね。」


わざわいてんじてふくとなす

禍を転じて福と為す

【意味】
身にふりかかる災難を活用して、自分に役立つものとして利用するさま。不幸なことが一転して幸福に転じるさま。

【例文】
「失敗したことで新しい視点が生まれ、結果的に良いアイデアが生まれたよ。まさに禍を転じて福となすだね。」


わた世間せけんおにはない

渡る世間に鬼はなし

【意味】
この世の中には、鬼のように冷たい人ばかりではなく、思いやりのある優しい人も必ずいる。

【例文】
「財布を落としたけど、親切な人が届けてくれてたよ。本当に渡る世間に鬼はないね。」

「わ行」のことわざ意味付き

わらかどには福来ふくきたる

笑う門には福来たる

【意味】
いつも明るくほがらかに暮らしている人の家には、自然に幸せがやってくるものだ。

【例文】
「毎日笑顔で過ごしていたら、良いことが続いてるよ。やっぱり笑う門には福来たるだね。」





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