【時は金なり】の意味と使い方や例文!語源由来は?(類義語・対義語・英語)

時は金なりの漫画

【ことわざ】
時は金なり

【読み方】
ときはかねなり

【意味】
時間は金銭と同じように貴重なものなので、むだに費やしてはいけないというたとえ。

ことわざ博士
時は金なりは、時間そのものの価値を重く見る考え方を表すよ。
助手ねこ
時間はお金と同じくらい貴重で、失った時間は取り戻せないんだニャ。無駄にせず大切に使いたいニャン。

【英語】
・Time is money.(時間は金銭と同じように貴重である)

【類義語】
・一刻千金(いっこくせんきん)
・歳月人を待たず(さいげつひとをまたず)
・光陰矢の如し(こういんやのごとし)

「時は金なり」の語源・由来

ことわざを深掘り

「時は金なり」は、英語のことわざ “Time is money.” を日本語に移したことわざです。時間は目に見えないため、つい無限にあるように思いがちですが、この言い方は、時間にも金銭と同じような価値があり、失えば取り戻しにくいものだと表します。

1748年、ベンジャミン・フランクリンは「Remember that Time is Money.(時間はお金と同じくらい大切だと覚えておこう)」と書きました。『Advice to a Young Tradesman(若い商人への助言)』という文章では、働けば一日に十シリングを得られる人が半日を遊びや怠けに使えば、少しの出費だけでなく、本来得られた五シリングも失っている、という考えが述べられています。ここでは、時間の浪費(ろうひ)がそのまま得られるはずの利益の損失になる、という商人向けの実際的な教えとして使われています。

フランクリンの文章より前にも、1719年のロンドンの新聞に「Time is Money」という表現が見られます。フランクリンの文章を通じて、この言葉はさらに広く知られるようになりました。

Franklinの文章では、「勤勉(きんべん)」と「倹約(けんやく)」が大切な柱になっています。文章の終わり近くには、富を得たいなら道は分かりやすく、それは主に勤勉と倹約にかかっている、時間も金銭もむだにせず、どちらも最もよく用いるべきだという内容が述べられています。この流れの中で、「時は金なり」は、単に「時間は大切」というだけでなく、「時間をどう使うかが生活や信用にも関わる」という意味を帯びています。

日本語では、英語のことわざが入ってきたあと、しばらく訳し方が一つに定まりませんでした。やがて「時は金なり」という形が定訳(ていやく)として広まり、現在のように自然な日本語のことわざとして使われるようになりました。古い用例としては、『国民経済講話 乾』(1917年、福田徳三著)に「時(トキ)は金也(カネナリ)」という形が出てきます。

日本でこのことわざが広まる過程では、修身教科書(しゅうしんきょうかしょ)などでFranklinの成功談とともに取り上げられたことも大きな意味をもちました。時間を大切にして刻苦勉励(こっくべんれい)すれば、成功や富貴(ふうき)につながる、という日本独自の受け止め方も生まれました。ここでの「金」は、ただお金もうけだけを指すのではなく、時間を大切に使うことで得られる成果や信頼まで含んで受け止められるようになったのです。

このように「時は金なり」は、英語圏の実用的な教えをもとにしながら、日本では「時間をむだにしない」「今できることを大切にする」という、学習や生活にも通じることわざとして定着しました。時間は一度過ぎると戻らないため、目の前の一時間、一日を粗末にしないことが、このことわざの中心にある教えです。

「時は金なり」の使い方

健太
読書感想文のしめ切りまであと三日だけど、今日はゲームをしてから書こうかな。
ともこ
時は金なりだよ!今の一時間を使えば、あらすじのメモだけでも終わるよ。
健太
たしかに、あとであわてるより今始めたほうがいいね。まず本の好きな場面を書き出すよ。
ともこ
いいね。明日は感想をまとめれば、しめ切り前に見直しまでできそうだね。

「時は金なり」の例文

例文
  • 時は金なりという考えで、朝の十分間を漢字練習に使うことにした。
  • 会議が長引きすぎたので、部長は時は金なりを意識して話し合いの進め方を改めた。
  • 受験までの時間は限られているため、時は金なりと思って毎日の計画を立てた。
  • 時は金なりとはいえ、急ぐだけでなく、必要な休憩を取ることも大切だ。
  • 店長は時は金なりを胸に、客を待たせないよう作業の手順を見直した。
  • 夏休みを何となく過ごしてしまい、時は金なりという言葉の重みを実感した。

主な参考文献

時は金なり
・松村明監修、小学館大辞泉編集部編『大辞泉 第二版』小学館、2012年。
・日本国語大辞典第二版編集委員会・小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005〜2006年。
・北村孝一編『ことわざを知る辞典』小学館、2018年。
・Benjamin Franklin “Advice to a Young Tradesman,” 1748年。
・George Fisher『The American Instructor: or Young Man’s Best Companion』1748年。
・Leonard W. Labaree編『The Papers of Benjamin Franklin, vol. 3』Yale University Press、1961年。
・Damien Villers and Wolfgang Mieder “Time Is Money: Benjamin Franklin and the Vexing Problem of Proverb Origins,”『Proverbium』34、2017年。
・福田徳三『国民経済講話 乾』1917年。




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