「座右の銘」という心の道しるべ、あなたはお持ちですか?
人生とは新しい挑戦、未踏の旅路、奥深い探求、日々の日常といったさまざまな瞬間から成り立っています。それらの瞬間を支え、強さを与えてくれる座右の銘があると、心の中に揺るぎない力が生まれることでしょう。
「ことわざ」は、時代や文化を超えて伝わる知恵の結晶です。それぞれのことわざが持つ深遠な意味を解き明かすことで、新たな視点が得られ、日常生活がより豊かなものになるはずです。
この記事では、当サイトが収録している7000語以上のことわざの中から、特に座右の銘にふさわしいと思われるものを100個選び出しました。
今こそ新たな座右の銘を探し、未来への一歩を自信を持って踏み出しましょう。
当サイトに収録したことわざ・慣用句の逆引きは、「逆引き検索一覧」をご覧ください。
目次
座右の銘(ざゆうのめい)とは
「座右の銘」とは、人生の道しるべとなる重要な言葉を表現します。
「座右」とは、文字通りに解釈すると、座っている場所のすぐ横、すなわち、身近な場所や手を伸ばせばすぐに手が届くところを意味します。「銘」は一般的に金属や石に刻み込まれた名前や言葉を指します。そのため、「座右の銘」とは、自分が心に刻んで、戒めたり、励ましにしたりする言葉を指すことになります。
なぜ「右」側を指すのかについてはいくつかの説があります。一つは、「右」には「助ける」という意味があるから、という説です。他の説としては、古代中国の皇帝が信頼できる家臣を自分の右側に座らせていたから、または古代中国では右側の位が高かったから、あるいは右利きの人が多いので、右利きにとってすぐ手が届く場所という意味からきているという説もあります。
しかしながら、「座右の銘」は必ずしも物理的な場所に紐づいているわけではなく、むしろ「自分の心に覚えておき、大切にしたい言葉」というより広範な意味合いで用いられます。その言葉は名言や格言、故事からの引用、四字熟語やことわざなど、特別な規定はありません。また、自分が敬愛する人から得た言葉を座右の銘とすることもあります。
以上をまとめると、「座右の銘」は自分の人生を導く重要な言葉で、心に深く刻み込み、大切にしたい言葉のことを指します。何を選ぶかは特に決まっておらず、名言、格言、ことわざ、四字熟語などから自由に選ぶことができます。
「あ行」の座右の銘にしたいことわざ
青表紙を叩いた者にはかなわぬ(あおびょうしをたたいたものにはかなわぬ)
【意味】
きちんと学んだ者には敵わない。
その「青表紙」っていうのは、昔の重要な教科書みたいなもんやな。なるほどなあ、ちゃんと学ぶことの大切さを教えてくれるんやな、これは。
悪の裏は善(あくのうらはぜん)
【意味】
悪と善は表裏一体、悪いことの次には一転して良いことがある。
それは「悪いことばかりは続かない」という希望を示しているのさ。
これは、ひとつの希望を教えてくれるんやな、それが「悪の裏は善」ってことわざの意味なんやな。
浅い川も深く渡れ(あさいかわもふかくわたれ)
【意味】
物事の大きさや相手の強さに関わらず、何事も慎重に取り組むべきだというたとえ。
つまり、物事が見た目よりも簡単そうだからといって、安易に考えずに真剣に対処すべきだという教えなんだ。
これは、うっかり見過ごすような小さいことでも、大事に取り組むことの大切さを教えてくれるんやな。
朝油断の夕かがみ(あさゆだんのゆうかがみ)
【意味】
何事においても始めが肝心ということ。
朝から油断して怠けてしまうと、夕方になっても仕事が終わらず、体力も気力も使い果たしてしまう、という教訓が含まれているよ。
これは、「まじめに最初から取り組むことの大切さ」を教えてくれるんやな。朝からゆっくりしてたら、夕方になってもまだまだ働かなあかんしな。
合わぬ蓋あれば合う蓋あり(あわぬふたあればあうふたあり)
【意味】
人や物には、適材適所というものがあるということ。また、男女間で探せば相性の合う相手が見つかるたとえ。
また、これは男女間でも、相性の合う相手を探せば必ず見つかるという意味も含んでいるんだ。
それと同じで、男女間でも、自分にぴったりな相手を探せば、必ず見つかるんやな。これは、「適した相手や場所が必ずある」っていうことを教えてくれてるんやな。
威あって猛からず(いあってたけからず)
【意味】
威厳はあるが荒々しくないこと。
この言葉は、孔子の人格を称えたものなんだ。
つまり、威厳があっても心優しい、そんな君子みたいな人を表してるんやな。孔子みたいな素晴らしい人の人格を褒めるための言葉なんやな。これは、力を持ってても優しさを忘れずにいることの大切さを教えてくれてるんやな。
謂う勿れ、今日学ばずして来日有りと(いうなかれ、こんにちまなばずしてらいじつありと)
【意味】
今日学ばず明日があるからと言ってはいけないということ。学びは毎日の積み重ねが大事であるという戒め。
学びは一日一日の積み重ねが重要だと教えてくれる言葉なんだ。
つまり、今日やるべきことを明日に延ばすんじゃなくて、一日一日しっかりと取り組むことの重要さを教えてくれてるんやな。
怒りには則ち理を思い、危うきには義を忘れず(いかりにはすなわちりをおもい、あやうきにはぎをわすれず)
【意味】
腹が立った時でも冷静に道理を考え、危機に際して節義を失わないように行動するべきだという教え。
どんな状況でも理性と正義を忘れずにいることが大事ってことやな。
一芸は道に通ずる(いちげいはみちにつうずる)
【意味】
一つの芸道について極めた者は、他の分野にも通じる道理を身につけているということ。
例えば、お笑いをやってると、話し方や人を楽しませる技術が身につくから、それが他の仕事でも使えるってわけや。あー、何事も深く学んで、そこから大事なことを掴むのがええんやな。
一日一字を学べば三百六十字(いちにちいちじをまなべばさんびゃくろくじゅうじ)
【意味】
一日一字のように少しずつでも毎日怠けず学ぶことで、積もり積もって大きな成果となるということ。
たとえば、毎日一字ずつでも新しい漢字を覚えていけば、一年後には結構な数の漢字を覚えてるわけや。小さなことでも毎日続けることが大事なんやな、これは。
有為転変は世の習い(ういてんぺんはよのならい)
【意味】
この世の現象、ものごとすべては、すべてとどまることなく移り変わっていくというたとえ。
とどまらず移り変わることが、世の常であり、世の中とははかないものである。
何もかもが止まることなく移り変わり、常に新しく生まれ変わっていくのがこの世界の常だ、ということを教えてくれているんだ。
何もかもがその場にとどまらず、ずっと動いていくのがこの世の習いってわけや。変化を恐れず、流れに身を任せるのがええんやな。それが自然の摂理やと。
上見ぬ鷲(うえみぬわし)
【意味】
誰のことも恐れず思うままにふるまうさま。
鷲は非常に強い鳥なので、他の鳥を警戒する必要がない。だから空を見上げることもない、ということから来ているんだ。
鷲は強いから他の鳥を恐れへんし、気をつける必要もないわけや。自分のやりたいことをやる、自分らしく生きることの大切さを教えてくれる言葉やな。
魚心あれば水心(うおごころあればみずごころ)
【意味】
自分が相手に好意をもてば、相手も自分に好意をもってくれること。自分の心の持ち方しだいということ。
ただし、本来の表現は「魚、心あれば、水、心あり」だったのが、時代とともに「魚心、水心」と一語ずつにまとめられた形になっているんだね。
自分の気持ちがどうあるかで、相手の反応も変わるわけや。魚が水に親しむように、人と人との関わりも自分からの気持ちが大切なんやな、ってことを教えてくれてるんやな。
内に誠あれば外に形る(うちにまことあればそとにあらわる)
【意味】
誠意があれば自然と発言や行動に現れるものだということ。
心がきちんとしてれば、それは周りにもバレバレなんやな。うそをつくのも難しいわけや。だから、まずは心を正すことが大事ってことやな。
馬に乗るとも口車に乗るな(うまにのるともくちぐるまにのるな)
【意味】
馬に乗っても被害は何もないが、口先だけの巧みな言いまわしに乗るとだまされることになるから注意するべきだということ。
馬に乗る分には大丈夫やけど、口先だけの甘い話に乗ってしまうと、結局は騙されることになる可能性があるってわけやな。耳を貸さずに冷静になることが大事やな。
得手に帆を揚げる(えてにほをあげる)
【意味】
自分の得意とすることを行う好機に恵まれ、張り切って物事を行うこと。
それと同じように、自分の得意なことを活かせるチャンスが来た時には、全力で取り組むべきやな。
縁あれば千里を隔てても会い易し(えんあればせんりをへだててもあいやすし)
【意味】
縁があれば遠く離れた人と夫婦になり、深いつきあいをすること。
たとえば、ものすごく遠くに住んでる人でも、縁があれば夫婦になったり、仲良くなったりすることができるんやな。これは、大切な人との出会いは運命に左右されるっていうのを教えてくれるわけやな。
焔焔に滅せずんば炎炎を若何せん(えんえんにめっせずんばえんえんをいかんせん)
【意味】
災いは小さいうちに何とかするべきだという教え。
「焔焔」はまだ小さな火、「炎炎」は大きくなった火を表しているんだ。
これは、「問題に早めに対処する大切さ」を教えてくれる言葉なんやで。
縁に連るれば唐の物を食う(えんにつるればとうのものをくう)
【意味】
縁があれば思いがけないものとつながることのたとえ。
「唐」は古い時代の中国を指していて、遠くの地のものが手に入ることからこの表現が生まれたんだよ。
例えば、普通は食べられない遠い国の食べ物でも、特定の人との縁があれば食べることができるっていう意味やな。これは、「人との繋がりが新しい体験を生む」ってことを教えてくれてるんやな。
縁と浮世は末を待て(えんとうきよはすえをまて)
【意味】
良縁とチャンスは焦らずじっくり待つと良い。
これは、「焦らずに待つことの大切さ」を教えてくれる言葉やな。
王侯将相寧んぞ種あらんや(おうこうしょうしょういずくんぞしゅあらんや)
【意味】
努力次第で成功し出世することができるということ。
「王侯」や「将相」は高い地位を表していて、そのような地位に就くのは自分の才能や努力による、と言っているんだよ。
才能や努力があれば、王や将軍にもなれるっていう、自分を信じて頑張ることの大切さを説いてるんやな。
大嘘は吐くとも小嘘は吐くな(おおうそはつくともこうそはつくな)
【意味】
大きな嘘は信じてもらえないから害が少ないが、小さな嘘は信じてもらえやすく害が大きくなるからついてはいけない。
これは、「どんなに小さな嘘でもついてはいけない」っていう教えやな。
驕る平家は久しからず(おごるへいけはひさしからず)
【意味】
栄華を極めて勝手なふるまいをする人は長くその身を保つことができない。
一時的に成功しても、それを誇りに思い高ぶってしまうと、結果的には長く続かへんってことを教えてくれてるんやな。大事なのは、謙虚さや自己管理やな。
己を責めて人を責むるな(おのれをせめてひとをせむるな)
【意味】
他人の落ち度を責める前に自分を顧みた方が良いということ。
これは徳川家康の遺訓から来ているんだ。
他人の失敗を指摘する前に、自分の行動を見直すことが大事なんやって、教えてくれてるんやな。うーん、自分自身を省みること、それが大事なんやな。
温良恭倹譲(おんりょうきょうけんじょう)
【意味】
おだやかな気性で素直でうやうやしく慎ましく控えめであること。
これは、孔子の弟子である子貢が、孔子の対人態度を表現した言葉なんだ。
孔子がそういう性格で、それを見習うべきだっていう教えがこの言葉に込められているんだよ。それが素敵な人間性やで。
「か行」の座右の銘にしたいことわざ
甲斐無き星が夜を明かす(かいなきほしがよをあかす)
【意味】
病弱な人は健康に気を付けるため、頑強な人よりも長生きするということ。
星みたいに、ちっちゃくても一晩中キラキラ輝き続ける力があるんや。
顔で笑って心で泣く(かおでわらってこころでなく)
【意味】
顔は笑っているが、心の中では悲しみでいっぱいで涙を流すこと。また、悲しみを表情に出さず、笑顔で人に接すること。
これは、自分の心の中の苦しみや悲しみを他人に見せず、笑顔で人々と接する様子を描いているんだ。
笑ってても、心の中は悲しんでいることもあるんやな。表面と内面が違うこともあるから、人の心は見えないから難しいわな。笑ってる人がいても、ちゃんと気を使って接しなあかんね。
掛かるも引くも折による(かかるもひくもおりによる)
【意味】
どんなことにも進退にはタイミングがあるということ。
これは、敵を攻めるのも、また退くのもその時の状況やタイミングをしっかり見るべきだと示しているんだ。
その判断はその場の状況やタイミングをよーく見て決めなあかんねんてな。全部同じことやりゃあいいってもんでもないんやな。
貸し借りは他人(かしかりはたにん)
【意味】
家族間でも金銭の貸し借りをすると、他人同様の冷えた関係になってしまうということ。金銭の貸し借りは家族間でも他人に対して同様きちんとすべきということ。
それに、お金の貸し借りは家族間でも他人と同様にきちんと行うべきとも教えているんだ。
適当になると、お金の問題で気持ちがぎくしゃくしてしまうからな。それに、貸したり借りたりする時は、ちゃんとルールを守るのが大事なんやな。
勝てば官軍、負ければ賊軍(かてばかんぐん、まければぞくぐん)
【意味】
勝った方はすべて正しいとされ、負けた方はすべて悪いとされるたとえ。短く、「勝てば官軍」として使われることが多い。
よく「勝てば官軍」と短く使われることもあるんだ。
勝つとなんでも許されて、負けるとなんでもダメになるっていう、世間の厳しい掟を表してるんやな。結果が全てや、ってことを教えてくれる言葉なんやで。
騏驥の跼躅するは駑馬の安歩に如かず(ききのきょくちょくするはどばのあんぽにしかず)
【意味】
優秀な人でも怠ければ、凡人でも努力し続ける人にはかなわない。
速い馬でも怠けていたら、遅い馬でもちゃんと歩いてる方が得やってわけや。才能だけじゃなくて、努力の大切さを教えてくれる言葉なんやな。
雉も鳴かずば撃たれまい(きじもなかずばうたれまい)
【意味】
言わなくてよいことを言ってしまったために、よくないことがおこるということ。
無駄な発言や行動は、予想外のトラブルを引き起こす可能性があるという警告の言葉なんだ。
余計なこと言うからトラブルになるんやな。雉も黙っていれば狩られへんってことやもんな。要は、要らんことは言わんことがトラブルを避ける秘訣やな。
昨日は今日の昔(きのうはきょうのむかし)
【意味】
一日前のことでも過去のことであるということ。
これは時間の流れの速さを表現しているんだ。
昨日のことでももう過去やで。時間がどれだけ早く流れていくかを教えてくれる言葉やな。
金の卵を産む鵞鳥を殺すな(きんのたまごをうむがちょうをころすな)
【意味】
目先の利益にとらわれ、大局を見誤る愚かさを戒めることば。
これはイソップ物語の一つから来ていて、男が毎日金の卵を産む鵞鳥を殺してすぐに金を手に入れようとしたが、結果的には全てを失ってしまうという話を元にしているんだ。
これはイソップ物語の一つで、金の卵を産む鵞鳥のお腹には大量の金があると勘違いした男が、その鵞鳥を殺してしまい、結局何も得ることができなかったって話から来てるんや。
釘の曲がりは鉄鎚で直せ(くぎのまがりはかなづちでなおせ)
【意味】
悪癖や悪習は厳しく直せということ。
癖ある馬に能あり(くせあるうまにのうあり)
【意味】
癖のあるものには必ず何らかの取柄がある。
つまり、見た目や表面的な問題だけで判断せず、深く理解しようとすることの大切さを教えているんだ。
一見、手ごわそうな馬でも、それが意外と速く走るかもしれんし、見た目だけで判断せんで、ちゃんとその中身を見ることが大切やな。
口あれば京へ上る(くちあればきょうへのぼる)
【意味】
やる気があればできないことはない。
つまり、やる気と行動力があれば、できないことはないと教えてくれているんだ。
これは、「自分の口を使って行動することの大切さ」を教えてくれてるわけやな。
君子は器ならず(くんしはきならず)
【意味】
人の上に立つ者は一技一芸にかたよらず、広く完全円満であることが大切であるということ。
つまり、一つのことだけを追求するのではなく、広い視野を持って全体を理解しようとすることが大切だと教えてくれているんだ。
トップに立つ人は特に、ひとつのことだけでなく、いろんなことを広く深く理解することが大切なんやな。これは、「バランスの良い知識と経験」を持つことの大切さを教えてくれてるんやで。
経師は遇い易く人師は遇い難し(けいしはあいやすくじんしはあいがたし)
【意味】
経書の解釈を教えてくれる師に出会う機会は多いが、人が歩むべき道について教える師には滅多に出会えない。
つまり、人生の本当に大切な部分を指導してくれる人は希少だということを示しているんだ。
本の知識を教えるのは簡単やけど、人生の道しるべになるような人に出会うのは難しいんやな。これは、人間としてどうあるべきかを教えてくれる師を見つけるのが大切やと教えてくれてるんやな。
健全なる精神は健全なる身体に宿る(けんぜんなるせいしんはけんぜんなるしんたいにやどる)
【意味】
身体が健康であれば、精神も健康であるというたとえ。精神と肉体とは一体であるということ。
この言葉はローマの詩人ユベナリスが書いた「風刺詩」から引用され、日本でもよく使われるようになったんだ。
それにしても、まさかローマの詩人の言葉がここまで広まるとはなぁ、面白いもんやな。
賢を見ては斉しからんことを思う(けんをみてはひとしからんことをおもう)
【意味】
優れた人に会い、自分もそうなる努力をしたいと思うこと。
これは、人から学ぼうとする姿勢を教えてくれてるんやな。
倹以て廉を助くべし(けんもってれんをたすくべし)
【意味】
欲ばらず正しく生きるには、質素倹約の暮らしを心がけるのが良い。
これは、節約の大切さを教えてくれる言葉やな。
恋は仕勝ち(こいはしがち)
【意味】
恋は周りのことはお構いなしに、積極的に自分から仕掛けた方がうまくいくということ。
周りのことを気にせず、自分から動いた方がええんやな。恥ずかしいとか言ってたって、恋愛は動かんとダメやってことを教えてくれるわけやな。
後悔先に立たず(こうかいさきにたたず)
【意味】
すでにしてしまったことを、後から悔やんでもどうにもならないということ。また、取り返しがつかないので、最初からよく考えて行動しようというときにも使う。
これは、思慮深く行動し、後悔を避けるための警告として、また、期待通りの結果が得られず反省する際の教訓としても用いられるよ。
失敗してから反省するのも大切やけど、その前にきちんと考えてから行動した方がええってことを教えてくれてるんやね。
攻撃は最大の防御(こうげきはさいだいのぼうぎょ)
【意味】
積極的に攻めることが一番の防御であるということ。攻撃できるということは相手より優位ということで、守る必要もないということ。
待ってても、おそわれるだけやから、こっちから動いた方が強いってことやな。これは、「自分から行動することの大切さ」を教えてくれる言葉やな。
虎穴に入らずんば虎子を得ず(こけつにいらずんばこじをえず)
【意味】
虎の子を捕らえるには虎のいる洞穴に入らなければならないように、危険を冒さなければ大きな利益や成功は得られないということ。
たとえ、怖い虎の穴に入るようなリスクを取らなあかんときでも、それが成功への道やと勇気を出して進むことの大切さを教えてくれるんやな。
「さ行」の座右の銘にしたいことわざ
触らぬ神に祟りなし(さわらぬかみにたたりなし)
【意味】
よけいな物事に関係しなければ、わざわざ禍を招くこともないということ。
要するに、無用に面倒な事柄に手を出すな、と助言しているんだ。
わざわざ火薬庫に火をつけに行くようなものやし、災いを自分から招き込むのも嫌やしな。
三人寄れば文殊の知恵(さんにんよればもんじゅのちえ)
【意味】
凡人がひとりで考えても、良い考えや案は浮かばないが、三人集まって相談することで、文殊菩薩という知恵を司る神様のような、よい知恵がうかぶということ。
みんなで考えれば、なんとか知恵を司る神様みたいな、ええ案が出てくるんやな。これは、「一緒に考え、協力することの大切さ」を教えてくれる言葉やな。
親しき仲にも礼儀あり(したしきなかにもれいぎあり)
【意味】
とても親しく仲の良い関係であっても、礼儀は守るべきであり大切なことであるというたとえ。なれなれしくなると、それが喧嘩のもとになるので、親しいからとあまえてはいけない。
親しすぎて無礼になってしまうのは、問題を引き起こす可能性があるから注意が必要なんだ。
つまり、親しい仲でも礼儀を大事にすることが大切やと教えてくれてるんやな。
少年老い易く学成り難し(しょうねんおいやすくがくなりがたし)
【意味】
月日のたつのは早く、年若い者もすぐに年をとってしまうが、学問のほうは成就しにくい。若いうちに時間を無駄にしないで勉強すべきことをいう。
つまり、若いうちにしっかりと学ぶことの重要性を教えてくれているんだ。
だから、若いうちからちゃんと勉強せなあかんっていう教えやな。ホンマ、時間は金なんやな。
将を射んと欲すれば先ず馬を射よ(しょうをいんとほっすればまずうまをいよ)
【意味】
大きな目標を達成するためには、周辺のものから手にいれることが先決だというたとえ。相手を説得するためには、相手が信頼している人を先に説得するべきだということ。
また、人を説得するためには、その人が信頼している他の人を先に説得することが大切、とも言えるんだ。
説得しようと思う人がいるなら、その人が信頼してる人を先に味方につけるのがええってことやね。これは、成功のための戦略やな。まさに、大事なことはちゃんと順序を守ることやな。
初心忘るべからず(しょしんわするべからず)
【意味】
物事を始めたばかりの頃の、真剣で謙虚な気持ちを忘れるなというたとえ。何事も最初に始めた頃の気持ちを忘れずに、すなおな気持ちで取り組むべきだということ。
いつでも最初に挑戦したときの気持ちを思い出し、それを忘れずに、真剣かつ素直な心で取り組むべきだという教訓なんだ。
いつでもその時の気持ちを思い出して、それを大切に持ち続けながら、誠実に取り組むんやな。これは、目標を達成するための大事な心の持ち方やね。
人事を尽くして天命を待つ(じんじをつくしててんめいをまつ)
【意味】
全力を出し尽くしてやれるだけのことはやったのだから、結果がどうなろうと天の意志に任せるしかないという心境をいったもの。
自分のできることはすべてやりきった上で、結果は運命に任せるしかないという姿勢なんだ。
自分ができることはすべてやった、それ以上はもうどうすることもできへん。結果は運命に任せるしかないっていう考え方やね。
好きこそ物の上手なれ(すきこそもののじょうずなれ)
【意味】
好きなことは一生懸命取り組み、工夫したり勉強したりするのでおのずと上達するというたとえ。好きであることが、上手になるためのよい条件になるというたとえ。
好きという情熱が、技術を磨くための素晴らしい原動力になるんだね。
自分が好きなものに対する情熱が、上手になるための大きな力になるっていう考え方やね。
急いては事を仕損じる(せいてはことをしそんじる)
【意味】
何事もあわててやると失敗することが多いので、落ち着いて行動しようということ。
物事は冷静さと忍耐力を持って進めるべきだという教えだよ。
焦らずに落ち着いて物事を進めていくことが大切やね。
千里の堤も蟻の穴から(せんりのつつみもありのあなから)
【意味】
ささいなことでも油断すると、大きな災いを招くことがあるというたとえ。
蟻が作った小さな穴が放置されると、それが原因で大きな堤防まで崩れてしまうことがあるからだよ。
つまり、小さい問題でもすぐに対処して、大きなトラブルを防ぐってことを教えてくれてるんやな。
「た行」の座右の銘にしたいことわざ
立つ鳥跡を濁さず(たつとりあとをにごさず)
【意味】
立ち去る者は、跡を見苦しくないようによく始末すべきである。また、退き際はいさぎよくあるべきである。
また、自己の行動が他人に与える影響を考え、いさぎよく振る舞うべきであるという意味も含まれているよ。
また、「後ろ髪を引かれるようなことをせんといて」ってことも含まれてるんやな。立ち去るときは、誰からも文句言われへんように、キレイにしてから去るのがええってことやな。
玉磨かざれば光なし(たまみがかざればひかりなし)
【意味】
生まれつきどんなに優れた才能を持っていても、勉強や努力をしなければ、立派な人にはなれないという例え。
宝石が磨かれることで初めて美しい輝きを放つように、人も努力と経験によって初めて自分の可能性を引き出すことができるんだ。
頭がいい、運動神経がいい、なんでもええけど、それを活かすには自分自身で努力して、経験を積まなあかんのやな。これは「自分を磨くことの大切さ」を教えてくれる言葉やな。
短気は損気(たんきはそんき)
【意味】
すぐかっとなって怒る気の短い人は人との付き合いがうまくいかず、仕事も失敗しがちで、損をすることが多いといういましめ。
つまり、感情的にならずに冷静さを保つことの大切さを教えているんだ。
このことわざは、「怒るよりも冷静に考えることが大切」って教えてくれるんやな。自分の損得を考えて、いつも冷静さを保つべきやな。
大は小を兼ねる(だいはしょうをかねる)
【意味】
大きいものは、小さいものの代わりをすることもできる。しかし、その反対に小は大を兼ねることはできないという意味もある。
つまり、大きいものの方が小さいものよりも使い道が広くて便利、ということを示しているんだ。
小さいものよりも、大きいものの方が色んなことに使えて便利ってわけやな。大きい方が使い道が広くて、何かと便利ってことを教えてくれるんやな。これは、大きな視点や大きな行動が小さなものを包含し、より大きな効果を生むってことを伝えてるんかもしれへんな。
塵も積もれば山となる(ちりもつもればやまとなる)
【意味】
どんなわずかな物でも、積み重ねていけば、大きな物になる。(小さな努力や細かい節約が大切であるといういましめ)
小さな努力や成果でも、これがたくさん積み重なれば、大きな結果を生むんやな。これは、「小さなことを軽視せず、積み重ねることの大切さ」を教えてくれる言葉なんやで。
沈黙は金(ちんもくはきん)
【意味】
黙っていることが、時には雄弁よりも上策だということわざ。
無駄なおしゃべりは控え、必要なときだけ話す。それが最も賢い行動やってわけか。
敵は本能寺にあり(てきはほんのうじにあり)
【意味】
真の目的は別のところにある意。
つまり、目の前の問題にとらわれすぎて、大切なことを見失わないようにしましょう、って教えてくれてるんやな。
鉄は熱いうちに打て(てつはあついうちにうて)
【意味】
鉄は熱して軟らかいうちに打って鍛えるように、人も純粋な気持ちを失わない若いうちに鍛練すべきである。また、物事を行うには、それに適切な時期を失してはいけない。
また、物事を達成するためには、適切なタイミングを見逃してはならないという教えも含んでいるよ。
まさに、鉄が熱いうちに打つように、タイミングやチャンスを見逃さないように気をつけなあかんってことやな。
時は金なり(ときはかねなり)
【意味】
時間は貴重で有効なものだから、むだに費やしてはならない。
言い換えると、「時間はお金と同じくらい価値がある」ということですね。
時間は金と同じくらい重要っていうか、なくしたら取り戻せないから、無駄遣いせんようにしないといかんのや。
飛ぶ鳥跡を濁さず(とぶとりあとをにごさず)
【意味】
立ち去る者は後を見られても恥ずかしくないようにきちんと綺麗にしなさいという例え。
また、この言葉は、振る舞いが優雅であるべきであるという規範を示しています。
あと、いつも行動は清潔で、いさぎよくあるべきやってことも言ってるんや。
「な行」の座右の銘にしたいことわざ
情けは人のためならず(なさけはひとのためならず)
【意味】
情けを人にかけておけば、巡り巡って自分によい報いが来る。人に親切にしておけば、必ずよい報いがある。
七転び八起き(ななころびやおき)
【意味】
度重なる失敗にも屈せず奮起することのたとえ。また、人生の浮き沈みがはなはだしいことのたとえ。七転八起。
生兵法は大怪我の元(なまびょうほうはおおけがのもと)
【意味】
十分に身に付いていない知識や技術、少しばかりの知識や技術に頼ると、逆に大きな失敗をするという意味です。
習うより慣れろ(ならうよりなれろ)
【意味】
物事は、人に教わるよりも自分で直接体験してゆく方が身につくということ。
念には念を入れよ(ねんにはねんをいれよ)
【意味】
気をつけた上に、さらに気をつけて、間違いをなくしなさいということ。
念力岩をも通す(ねんりきいわをもとおす)
【意味】
どのようなことでも、一心に願い続け心を込めてやればやってできないことはないということ。
能ある鷹は爪を隠す(のうあるたかはつめをかくす)
【意味】
本当に才能や実力のある人は普段はそれを隠して見せびらかすようなことはしない、という例え。
「は行」の座右の銘にしたいことわざ
早起きは三文の徳(はやおきはさんもんのとく)
【意味】
早起きは体にも良いし仕事も沢山できるというように何かいいことがあるという例え。
腹八分目に医者いらず(はらはちぶんめにいしゃいらず)
【意味】
満腹になるまで食べないで、八分目にしておくことで健康でい続けることができること。
人の振り見て我が振り直せ(ひとのふりみてわがふりなおせ)
【意味】
自分のことはわかりにくいが、他人の行いの善いところや悪いところはよくわかるものだからそれをよく見て自分の行いの悪いところを直しなさいという教え。
人を呪わば穴二つ(ひとをのろわばあなふたつ)
【意味】
他人を呪い殺して墓穴に入れようとする者は、自分も同じ目に遭ってもう一つの墓穴に入るようになる。他人の不幸を願えば自分も不幸になるという戒め。
百聞は一見に如かず(ひゃくぶんはいっけんにしかず)
【意味】
何度も聞くより、一度実際に自分の目で見るほうがまさる。
覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず)
【意味】
一度してしまったことは取り返しがつかないし、元通りにすることはできないという例え。
故きを温ねて新しきを知る(ふるきをたずねてあたらしきをしる)
【意味】
昔のことをよく調べて研究し、それを参考にして新しいことがらや、今、突き当たっている問題を考えること。
「ま行」の座右の銘にしたいことわざ
蒔かぬ種は生えぬ(まかぬたねははえぬ)
【意味】
何もしなければ良い結果は得られない。努力をおしんではいけないという例え。
負けるが勝ち(まけるがかち)
【意味】
目先の勝ち負けにこだわらないで相手に勝ちを譲る方が長い目で見たときかえって得をするということ。
待てば海路の日和あり(まてばかいろのひよりあり)
【意味】
物事がうまくいかない時はあせらず時期を待っていれば、そのうちきっと良い時がくるものだという例え。
丸い卵も切りようで四角(まるいたまごもきりようでしかく)
【意味】
同じことでも、話し方、やり方によって受け取られかたが違ってしまいます。ものごとが穏やかで円満にいくこともあるし、逆に角が立つこともあるということ。
実るほど頭の下がる稲穂かな(みのるほどあたまのさがるいなほかな)
【意味】
心が豊かで徳のある人ほど、威張らず素直にほかに学ぶ気持ちがあるという例え。
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ(みをすててこそうかぶせもあれ)
【意味】
自分の命を捨てる覚悟で、思い切って飛び込むことではじめて、活路を見出し事を成し遂げることができるということ。
「や行」の座右の銘にしたいことわざ
病は気から(やまいはきから)
【意味】
病気は気の持ち方一つで悪くもよくもなるということ。
山高きが故に貴からず(やまたかきがゆえにたっとからず)
【意味】
尊ぶべきはその実質であるとのたとえ。
雄弁は銀沈黙は金(ゆうべんはぎんちんもくはきん)
【意味】
雄弁であることは大事だが、それも度が過ぎると災いを招いたりする。それに比べ沈黙したり間を取ることが、雄弁より効果的なことが多い。
油断大敵(ゆだんたいてき)
【意味】
思いがけない災難にあったり、失敗したりするのは気持ちが緩んで油断するからである。自分の油断こそ、どんな敵よりも恐ろしいから気をつけなさいという戒め。
「ら行」の座右の銘にしたいことわざ
来年のことを言えば鬼が笑う(らいねんのことをいえばおにがわらう)
【意味】
これから先のことは、どうなるか誰にも分からない。その分からないことを、あれこれいうのは愚かなことだ。
楽あれば苦あり(らくあればくあり)
【意味】
怠けていれば、その後には苦しい時が来るし、仕事や勉強に励んで苦労した後には、必ず楽しいことがやってくるものである。
楽は苦の種苦は楽の種(らくはくのたねくはらくのたね)
【意味】
苦楽が相伴って起こることをいう。
李下に冠を正さず(りかにかんむりをたださず)
【意味】
人から疑われるようなことはしない方が良いという戒め。
良薬は口に苦し(りょうやくはくちににがし)
【意味】
その人のためを思って心から注意してくれる言葉は聞きづらいものだが、それは素直に聞いた方が良い。
「わ行」の座右の銘にしたいことわざ
若い時の苦労は買ってでもせよ(わかいときのくろうはかってでもせよ)
【意味】
若いときの苦労は自分を鍛えてくれて将来役立つ貴重な経験が出来ることから、自から求めてしたほうがよいということ。また、ほかの人が辛いと思うこと事、嫌がることを進んでやることで自らを錬磨(れんま)できるという意味です。
我が身を抓って人の痛さを知れ(わがみをつねってひとのいたさをしれ)
【意味】
自分がそうなった時のことを考えて、人の苦しみを思いやりなさいという教え。
禍を転じて福と為す(わざわいをてんじてふくとなす)
【意味】
悪い出来事に出会っても、くじけないで、かえってそれを利用して幸せに変えるよう工夫するということ。
笑う門には福来たる(わらうかどにはふくきたる)
【意味】
いつも朗らかで笑いを忘れず、明るくにこにこと暮らしている家庭には、ひとりでに幸せがやってくるということ。
和を以て貴しとなす(わをもってとうとしとなす)
【意味】
人々が仲良く、和合して事を行うのが最も尊いという意味。
その「青表紙」とは、古くから学びの象徴とされてきた四書・五経などの儒学の基本的な書籍を指すんだよ。