ああ言えばこう言う |
愛出ずる者は愛返り、福往く者は福来たる |
愛多き者は即ち法立たず |
愛多ければ憎しみ至る |
愛、屋烏に及ぶ |
匕首に鍔を打ったよう |
挨拶は時の氏神 |
愛して而も其悪を知り、憎みて而も其善を知る |
愛想尽かしは金から起きる |
愛想も小想も尽き果てる |
相対の事はこちゃ知らぬ |
開いた口が塞がらない |
開いた口へ牡丹餅 |
愛立てないは祖母育ち |
相手変われど主変わらず |
相手のさする功名 |
相手のない喧嘩はできぬ |
相手見てからの喧嘩声 |
愛は小出しにせよ |
愛は憎しみの始めなり |
相惚れ自惚れ片惚れ岡惚れ |
逢い戻りは鴨の味 |
会うは別れの始め |
合うも不思議、合わぬも不思議 |
敢えて後れたるに非ず、馬進まざればなり |
敢えて主とならずして客となる |
敢えて天下の先とならず |
逢えば五厘の損がいく |
仰いで天に愧じず |
青柿が熟柿弔う |
青田から飯になるまで水加減 |
青田と赤子はほめられぬ |
青菜に塩 |
青菜は男に見せな |
青海苔の答礼に太太神楽を打つ |
青は藍より出でて藍より青し |
青葉は目の薬 |
青表紙を叩いた者にはかなわぬ |
煽りを食う |
赤い信女が子を孕む |
赤犬が狐を追う |
足掻きが取れない |
明き所には王法あり、暗き方には神明あり |
赤子のうちは七国七里の者に似る |
赤子の手を捻る |
赤子は泣き泣き育つ |
赤子を裸にしたよう |
暁知らずの宵枕 |
上がって三代、下がって三代 |
垢で死んだ者はない |
飽かぬは君の御諚 |
垢も身の内 |
明るけりゃ月夜だと思う |
垢を洗って痕を求む |
秋荒れ半作 |
秋風が立つ |
秋魳は嫁に食わすな |
秋高く馬肥ゆ |
空き樽は音が高い |
顎の雫、口に入らぬ |
商い三年 |
商い上手の仕入れ下手 |
商いは牛の涎 |
商いは数でこなせ |
商いは門門 |
商いは本にあり |
秋茄子は嫁に食わすな |
秋の雨が降れば猫の顔が三尺になる |
秋の稲妻は千石増す |
秋の入り日と年寄りは、だんだん落ち目が早くなる |
秋の扇 |
秋の鹿は笛に寄る |
秋の空は七度半変わる |
秋の日と娘の子はくれぬようでくれる |
秋の日は釣瓶落とし |
秋の夕焼け鎌を研げ |
秋葉山から火事 |
秋日和半作 |
空家で声嗄らす |
空き家の雪隠でこえなし |
諦めは心の養生 |
呆れが礼に来る |
商人と屏風は曲がらねば立たぬ |
商人に系図なし |
商人の嘘は神もお許し |
商人の子は算盤の音で目をさます |
商人の空誓文 |
商人の空値 |
商人の元値 |
商人は木の葉も錦に飾る |
商人は損していつか倉が建つ |
商人は損と原価で暮らす |
悪衣悪食を恥ずる者は、未だ与に議るに足らず |
悪縁契り深し |
灰汁が抜ける |
悪言の玉は磨き難し |
悪言は口より出ださず、苟語は耳に留めず |
悪妻は百年の不作 |
悪事千里を行く |
悪事千里を走る |
悪事身に返る |
悪獣もなおその類を思う |
悪、小なるを以て之を為すこと勿れ |
悪性の気よし |
悪女の賢者ぶり |
悪女の深情け |
悪女は鏡を疎む |
悪銭身につかず |
悪に従うは崩るるが如し |
悪に強ければ善にも強し |
悪人あればこそ善人も顕れる |
悪人には友多し |
悪人の友を捨てて善人の敵を招け |
悪人は善人の仇 |
悪人は、我が造りしものに捕らえらる |
悪の裏は善 |
悪の易ぶるや火の原を燎くが如し |
悪の報いは針の先 |
悪は一旦の事なり |
欠伸を一緒にすれば三日従兄弟 |
悪法もまた法なり |
胡坐で川 |
挙ぐることは鴻毛の如く、取ることは拾遺の如し |
悪を長じて悛めずんば、従って自ら及ばん |
悪を為すも刑に近づく無し |
悪を見ること、農夫の努めて草を去るが如し |
揚げ足を取る |
上げ膳据え膳 |
開けて悔しき玉手箱 |
阿衡の佐 |
阿漕が浦に引く網 |
顎で背中を掻く |
顎振り三年 |
朝雨に傘要らず |
朝雨は女の腕まくり |
朝雨博奕裸の基 |
浅い川も深く渡れ |
朝謡は貧乏の相 |
朝起き千両夜起き百両 |
朝起きは三文の徳 |
朝顔の花一時 |
朝駆けの駄賃 |
朝雷に川渡りすな |
麻殻に目鼻をつけたよう |
朝神主夕坊主 |
朝ぎりは日中晴れ |
朝曇りに驚く者は所帯持ちが悪い |
朝曇りは晴れ、夕曇りは雨 |
朝曇り昼日照り |
朝酒は門田を売っても飲め |
朝、霜が降りないときは雨 |
浅瀬に仇波 |
朝題目に宵念仏 |
朝茶は七里帰っても飲め |
明後日紺屋に今晩鍛冶屋 |
朝露が降りると晴れ |
朝鳶が鳴けば隣七軒出でがならぬ |
朝鳶に蓑を着よ、夕鳶に笠をぬげ |
朝虹は雨、夕虹は晴れ |
朝虹はその日の洪水 |
朝寝朝酒は貧乏のもと |
朝寝好きの夜田打ち |
朝寝八石の損 |
朝の果物は金 |
朝の来ない夜はない |
麻の中の蓬 |
朝のぴっかり姑の笑い |
朝の一時は晩の二時に当たる |
朝腹に茶漬け |
朝日が西から出る |
朝比奈と首引き |
朝風呂丹前長火鉢 |
浅みに鯉 |
薊の花も一盛り |
朝飯前のお茶漬け |
朝焼けは雨、夕焼けは晴れ |
朝焼けはその日の洪水 |
朝油断の夕かがみ |
麻を荷って金を捨てる |
海驢の番 |
悪しき人に順って避けざれば、繋げる犬の柱を廻るが如し |
足寒ければ心を傷る |
朝に紅顔有りて夕べには白骨と為る |
朝に其の事を忘るれば、夕べに其の功を失う |
朝には富児の門を扣き、暮には肥馬の塵に随う |
朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり |
朝に夕べを謀らず |
明日は明日の風が吹く |
明日夕べに及ばず |
足駄を履いて首ったけ |
足駄を履く |
味無い物の煮え太り |
足の跡はつかぬが筆の跡は残る |
足の裏の飯粒をこそげる |
足下から鳥が立つ |
足下の鳥は逃げる |
足を重ねて立ち、目を仄てて見る |
足を削りて履に適せしむ |
足を知らずして靴を為る |
足を万里の流れに濯う |
明日ありと思う心の仇桜 |
飛鳥川の淵瀬 |
預かり物は半分の主 |
小豆の豆腐 |
明日食う塩辛に今日から水を飲む |
明日知らぬ世 |
明日の事を言えば鬼が笑う |
明日の百より今日の五十 |
明日はまだ手つかず |
東男に京女 |
あずり貧乏人宝 |
汗出でて背を沾す |
畦から行くも田から行くも同じ |
遊びに師なし |
あだし野の露、鳥辺野の煙 |
当たった者の、ふの悪さ |
当たって砕けろ |
寇に兵を藉し、盗に糧を齎す |
徒花に実は生らぬ |
頭押さえりゃ尻上がる |
頭が動けば尾も動く |
頭隠して尻隠さず |
頭から火が付く |
頭剃るより心を剃れ |
頭でっかち尻つぼみ |
頭の上の蠅を追え |
頭の黒い鼠 |
頭の濡れぬ思案 |
頭禿げても浮気は止まぬ |
仇も情けも我が身より出る |
新しい畳でも叩けばごみが出る |
新しい酒は新しい革袋に盛れ |
当たらずと雖も遠からず |
当たらぬ蜂には刺されぬ |
当たる罰は薦着ても当たる |
当たるも八卦、当たらぬも八卦 |
あちら立てればこちらが立たぬ |
彼方を立てれば此方が立たず |
遏雲の曲 |
悪貨は良貨を駆逐する |
圧巻 |
熱けれども悪木の陰に憩わず |
暑さ寒さも彼岸まで |
暑さ忘れて陰忘る |
あったら口に風邪ひかす |
有って地獄、無くて極楽 |
有っても苦労、無くても苦労 |
熱火、子に払う |
羹に懲りて膾を吹く |
当て事は向こうから外れる |
当て事と越中褌は向こうから外れる |
後足で砂をかける |
跡追う子に引かれる |
後から剝げる正月言葉 |
後の雁が先になる |
後の喧嘩先でする |
後の祭り |
後は野となれ山となれ |
後腹が病める |
後へも先へも行かぬ |
迹を滅せんと欲して雪中を走る |
穴があったら入りたい |
穴蔵で雷聞く |
侮る葛に倒さる |
彼方を祝えば此方の怨み |
穴の端を覗く |
穴の狢を値段する |
穴を掘って言い入る |
姉女房は身代の薬 |
姉は菅笠、妹は日傘 |
あの声で蜥蜴食らうか時鳥 |
あの世千日、この世一日 |
訐きて以て直と為す者を悪む |
痘痕も靨 |
家鴨の鴨の気位 |
危ない事は怪我のうち |
危ない所に登らねば熟柿は食えぬ |
危ない橋も一度は渡れ |
危ない橋を渡る |
虻蜂取らず |
虻もたからず |
虻も取らず蜂に刺される |
油紙に水を注ぐよう |
油紙へ火の付いたよう |
脂に画き氷に鏤む |
油を以て火を救う |
油を以て油煙を落とす |
阿呆の一徹 |
雨上がりの薬缶照り |
甘い粉にむせる |
甘い物に蟻がつく |
雨垂れ石を穿つ |
雨垂れは三途の川 |
雨夜の月 |
余り寒さに風を入る |
余り茶に福あり |
余り円きはまろび易し |
阿弥陀も銭で光る |
網、呑舟の魚を漏らす |
網無くして淵にのぞむな |
網にかかった魚 |
網にかかるは雑魚ばかり |
網の目から手 |
網の目に風たまらず |
網の目にさえ恋風がたまる |
黄牛に腹突かれる |
雨が降ろうが槍が降ろうが |
雨、塊を破らず |
飴で餅 |
飴と鞭 |
雨に濡れて露恐ろしからず |
雨の降る日は天気が悪い |
雨の夜にも星 |
雨は花の父母 |
雨晴れて笠を忘る |
雨降って地固まる |
雨を冒して韮を剪る |
飴をしゃぶらせる |
飴を舐らせて口をむしる |
危うきこと朝露の如し |
危うきこと累卵の如し |
危うきを見て命を致す |
怪しきを見て怪しまざれば、怪しみ却って破る |
過ちては改むるに憚ること勿れ |
過ちて改めざる是を過ちと謂う |
過ちては則ち改むるに憚ること勿れ |
過ちの功名 |
過ちは好む所にあり |
過ちを文る |
過ちを観て斯に仁を知る |
過つは人の性、許すは神の心 |
荒馬の轡は前から |
嵐の後には凪がくる |
嵐の前の静けさ |
新たに沐する者は必ず冠を弾く |
蟻集まって樹を揺るがす |
蟻が鯛なら芋虫ゃ鯨 |
有りそうで無いのが金、無さそうで有るのが借金 |
有りての厭い、亡くての偲び |
蟻の穴から堤も崩れる |
蟻の思いも天に届く |
蟻の熊野参り |
蟻の塔を組む如し |
蟻の這い出る隙もない |
蟻は蹴る能わず、針は呑む能わず |
蟻も軍勢 |
歩く足には泥がつく |
有る手からこぼれる |
ある時はありがあり、ない時は梨もない |
有る時は米の飯 |
有る時払いの催促無し |
有るは厭なり、思うは成らず |
有るは借銭、無いは金 |
淡きを食らい薄きを着る |
合わせ物は離れ物 |
慌てる蟹は穴へ入れぬ |
慌てる乞食は貰いが少ない |
阿波に吹く風は讃岐にも吹く |
合わぬ蓋あれば合う蓋あり |
阿波の着倒れ、伊予の食い倒れ |
粟一粒は汗一粒 |
鮟鱇の待ち食い |
あんころ餅で尻を叩かれる |
暗室を欺かず |
晏子の御 |
暗礁に乗り上げる |
鞍上人なく鞍下馬なし |
案じるより念じろ |
案ずるより産むが易し |
安石出でずんば蒼生を如何せん |
暗中的を射る |
安に居て危を思う |
暗夜の礫 |
闇を以て疵を見る |