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さ行のことわざ一覧

【さ】からはじまることわざ

才余りありて識足らず 塞翁が馬
綵衣親を娯しましむ 才覚の花散り
歳寒の松柏 細工は流流仕上げを御覧じろ
歳月人を待たず 細行を矜まざれば、終に大徳を累わす
才子才に倒れる 宰相とならずんば則ち良医となれ
采薪の憂い 財少なければ悲しみ少なし
彩ずる仏の鼻を欠く 材大なれば用を為し難し
災難なら畳の上でも死ぬ 財に臨みては苟くも得んとすること母れ
賽の河原 采配を振る
賽は投げられた 財布の底と心の底は人に見せるな
財布の紐を首に掛けるよりは心にかけよ 財宝は地獄の家苞
才も不才も、亦各其の子と言う 豺狼路に当たる、安んぞ狐狸を問わん
福は眥に盈たず、禍は世に溢る 財を先にして礼を後にすれば民利す
財を積む千万なるも薄伎身に在るに如かず 竿竹で星を打つ
竿の先の鈴 棹は三年櫓は三月
境に入りては禁を問う 魚は海に幾らでもいる
魚は上臈に焼かせよ、餅は下種に焼かせよ 魚は殿様に焼かせよ、餅は乞食に焼かせよ
坂に車 酒外れはせぬもの
酒屋へ三里、豆腐屋へ二里 左官の垣根
先勝ちは糞勝ち 先立つ物は金
鷺と烏 先の雁より手前の雀
鷺を烏と言いくるめる 先んずれば人を制す
策士策に溺れる 桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿
桜三月、菖蒲は五月 桜は花に顕る
酒入れば舌出ず 酒買って尻切られる
酒極まって乱となる 酒と朝寝は貧乏の近道
酒と産には懲りた者がない 酒なくて何の己が桜かな
酒に別腸あり 酒の徳孤ならず必ず隣あり
酒の中に真あり 酒飲み本性違わず
酒は憂いの玉箒 酒は燗、肴は刺身、酌は髱
酒は古酒、女は年増 酒は三献に限る
酒は諸悪の基 酒は天の美禄
酒は猶兵のごとし 酒は飲むとも飲まるるな
酒は飲むべし飲むべからず 酒は百毒の長
酒は百薬の長 酒は本心をあらわす
酒はやめても酔いざめの水はやめられぬ 酒を嗜む勿れ、狂薬にして佳味に非ず
雑魚の魚交じり 雑魚も魚鰭
笹の葉に鈴 囁き千里
座して食らえば山も空し 匙の先より口の先
砂上の楼閣 匙を投げる
左遷 座禅組むより肥やし汲め
沙汰の限り 左袒
沙中の偶語 五月の鯉で口ばかり
薩摩守 鯖の生き腐り
鯖を読む 様に様を付ける
寒さ小便ひだるさ欠伸 鞘走りより口走り
左右を顧みて他を言う 皿嘗めた猫が科を負う
皿に桃を盛る 去り跡へは往くとも死に跡へは行くな
猿が魚釣る 猿が仏を笑う
猿知恵 猿に烏帽子
猿に絵馬 猿に木登り
猿の尻笑い 猿の水練、魚の木登り
猿の空蝨 猿の人真似
猿は人間に毛が三筋足らぬ 猿も木から落ちる
去る者は追わず来る者は拒まず 去る者は日日に疎し
猿を柙中に置けば則ち豚と同じからしむ 触らぬ神に祟りなし
触り三百 座を見て皿をねぶれ
座を見て法を説け 山雨来らんと欲して風楼に満つ
三界に家無し 三界の火宅
三槐を植う 三軍も師を奪うべきなり、匹夫も志を奪うべからざるなり
三顧の礼 三国一
山谷処を易う 三五の十八
三歳の翁百歳の童子 三日向顔せざればその心測り難し
三日書を読まざれば語言味無し 三矢の教え
三尺下がって師の影を踏まず 三舎を避く
三十にして立つ 三十の尻括り
三十振袖四十島田 三十六計逃げるに如かず
算術者の不身代 山椒は小粒でもぴりりと辛い
山椒目の毒腹薬 讒臣国を乱し妬婦家を破る
三寸の轄 三寸の舌に五尺の身を亡ぼす
三寸の舌を掉う 三寸の見直し
三寸俎板を見抜く 三代続けば末代続く
山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し 山中暦日なし
三度の火事より一度の後家 三度の飢餓に遇うとも一度の戦に遇うな
三度の飯も強し柔らかし 三度目の正直
三人行えば必ず我が師あり 三人子持ちは笑うて暮らす
三人知れば世界中 三人旅の一人乞食
三人虎を成す 三人寄れば金をも溶かす
三人寄れば公界 三人寄れば文殊の知恵
三年園を窺わず 三年たてば三つになる
三年父の道を改むること無きは孝と謂うべし 三年勤め学ばんよりは三年師を選ぶべし
三年飛ばず鳴かず 三釜の養
三遍回って煙草にしょ 秋刀魚が出ると按摩が引っ込む
山門から喧嘩見る 三余
算用十八、手六十 山路が笛
算を乱す

【し】からはじまることわざ

慈ある父も益なき子は愛せず 思案の案の字が百貫する
時雨の化 塩辛を食おうとて水を飲む
仕置き場の巾着切り 塩にて淵を埋む如し
塩を売れば手が辛くなる 四海波静か
死灰復燃ゆ 四海を家とす
志学 四角な座敷を丸く掃く
歯牙にも掛けない 鹿の角を蜂が刺す
歯牙の間に置くに足らず 鹿待つところの狸
鹿見て矢を矧ぐ 自家薬籠中の物
鹿を逐う者は兎を顧みず 鹿を追う者は山を見ず
鹿を指して馬と為す 鎡基ありといえども時を待つに如かず
敷居が高い 色即是空、空即是色
児戯に類す 至貴は爵を待たず
死棋腹中に勝着あり 自彊息まず
色欲は命を削る斧 しくじるは稽古のため
至言は言を去る 至言は耳に忤う
子貢が多言も顔子の一黙には如かず 地獄極楽は心にあり
地獄で仏に会ったよう 地獄にも知る人
地獄の一丁目 地獄の釜の蓋も開く
地獄の沙汰も金次第 地獄は壁一重
地獄耳 地獄も住家
仕事は多勢旨い物は小勢 獅子吼
しし食った報い 獅子屈中に異獣なし
獅子身中の虫 事実は小説よりも奇なり
死して義ならざるは勇に非ざるなり 死しての千年より生きての一日
死して後已む 死しての長者より生きての貧人
獅子に牡丹 死屍に鞭打つ
獅子の子落とし 四時の序、功を成す者は去る
榻の端書 獅子は小虫を食わんとてもまず勢いをなす
蜆貝で海を量る 蜆千より法螺貝一つ
獅子も頭の使いがら 磁石鉄を吸うとも石を吸わず
磁石に針 四十過ぎての道楽と七つ下がって降る雨は止みそうで止まぬ
四十にして惑わず 私淑
辞譲の心は礼の端なり 師匠は鐘の如し
爾汝の交わり 四時を貫きて柯を改め葉を易えず
地震雷火事親父 地震の時は竹薮に逃げろ
沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり 死生命あり
咫尺を弁せず 時節の梅花春風を待たず
死せる孔明、生ける仲達を走らす 地蔵は言わぬが我言うな
士族の商法 児孫自ずから児孫の計あり
児孫のために美田を買わず 下いびりの上諂い
舌三寸に胸三寸 親しき仲に垣をせよ
親しき仲にも礼儀あり 親しき仲は遠くなる
下地は好きなり御意はよし 滴り積もりて淵となる
下にも置かない 舌の剣は命を断つ
舌の根の乾かぬうち じたばたしても鶏は跣足
舌は禍の根 舌を巻く
地団駄を踏む 七細工八貧乏
七十にして心の欲する所に従えども矩を踰えず 七人の子はなすとも女に心許すな
七年の病に三年の艾を求む 至知は幾ならず
七歩の才 七夜のうちの風邪は一生つく
死中に活を求める 四鳥の別れ
鷙鳥百を累ぬるも一鶚に如かず 日月に私照無し
日月は地に墜ちず 日月逝けり歳我と与ならず
疾行には善迹無し 膠漆の契り
十時上がりに傘離すな 十字架を背負う
十指に余る 七珍万宝の随一は人の命と人の誠
質的張りて弓矢至る 知って知らざれ
知って問うは礼なり 室に怒りて市に色す
室に入りて矛を操る 失敗は成功の基
実は嘘の奥にあり 十把一絡げ
疾風に勁草を知る 尻尾を出す
尻尾を巻く 疾雷耳を掩うに及ばず
地頭に法なし 市道の交わり
舐犢の愛 至徳を論ずる者は俗に和せず
子と袍を同じくせん 品川海苔は伊豆の磯餅
死なぬ子三人皆孝行 死なぬものなら子一人、減らぬものなら金百両
慈なるが故に能く勇なり 士に一定の論あり
死に牛に芥かける 死に馬が屁をこく
死に馬に鍼を刺す 死にがけの念仏
死に花を咲かせる 詩に別才あり
死に水を取る 死に別れより生き別れ
死人に口無し 死人に妄語
死ぬ死ぬと言う者に死んだ例なし 死ぬほど楽はない
死ぬ者貧乏 死ぬる子は眉目よし
死ねば死に損、生くれば生き得 鎬を削る
駟の隙を過ぐるが如し 死は或いは泰山より重く或いは鴻毛より軽し
芝居は無筆の早学問 士は己を知る者のために死す
驟戦えば則ち民罷れ、驟勝てば主驕る 死馬の骨を買う
四百四病の外 四百四病より貧の苦しみ
痺れを切らす 渋柿が熟柿に成り上がる
渋柿の長持ち 自分で蒔いた種は自分で刈らねばならぬ
自分の子には目口が開かぬ 自分の盆の窪は見えず
耳聞は目見に如かず 慈母に敗子あり
糸麻有りと雖も菅蒯を棄つること無かれ 自慢高慢馬鹿のうち
自慢の糞は犬も食わぬ 自慢は知恵の行き止まり
死命を制する 駟も舌に及ばず
霜を履んで堅氷至る 麝あれば香し
社未だ屋せず 蛇が出そうで蚊も出ぬ
釈迦に宗旨なし 釈迦に説法
杓子は耳掻きにならず 鵲巣風の起こる所を知る
尺の木も必ず節目有り寸の玉も必ず瑕瓋あり 尺も短き所あり寸も長き所あり
尺を枉げて尋を直くす 麝香は臍故命をとらるる
車軸を流す 社稷の臣
社鼠の患い 鯱立ちも芸のうち
爝火微なりと雖も卒に能く野を燎く 弱冠
借金は身上の薬 斜に構える
蛇の道は蛇 蛇は寸にして人を呑む
娑婆で見た弥次郎 しゃべる者に知る者無し
しゃべる者は半人足 沙弥から長老
沙弥から長老にはなれぬ 邪を禁ずるに邪を以てす
舎を道辺に作れば三年にして成らず 炙を欲する色
醜夷に在りて争わず 十囲の木始め生じて蘖なれば足掻いて絶つべし
十月の投げ木 衆寡敵せず
習慣は自然の若し 習慣は第二の天性なり
十行倶に下る 衆曲は直を容れず
獣窮まれば即ち噛む 衆愚の諤諤たるは一賢の唯唯には如かず
衆口金を鑠かす 衆口は禍福の門
衆之を悪むも必ず察す 十七八は藪力
宗旨の争い釈迦の恥 主従は三世
衆少多きを成す 衆心城を成す
修身斉家治国平天下 終身善を為し一言則ち之を破る
終身路を譲るも百歩を枉げず 衆草と伍す
舟中も敵国 衆怒犯し難し
十読は一写に如かず 衆と好みを同じくすれば成らざるなし
舅の物で相婿もてなす 姑の仇を嫁が討つ
姑の十七見た者がない 姑の三日誉め
主と病には勝たれず 柔なるも亦茹わず剛なるも亦吐かず
十年一剣を磨く 十年の計は樹を植えるにあり
重箱で味噌をする 重箱に鍋蓋
重箱に煮染め 重箱の隅をつつく
十八の後家は立つが四十後家は立たぬ 秋波を送る
愁眉を開く 十分はこぼれる
重宝を抱く者は以て夜行せず 十目の視る所、十手の指さす所
十文が油をとぼして五文の夜なべせよ 柔能く剛を制す
衆力功あり 充閭の慶
獣を得て人を失う 雌雄を決する
湿を悪みて下きに居る 臭を万載に遺す
菽水の歓 菽麦を弁ぜず
祝融の災い 豎子の名を成す
主将の法は務めて英雄の心を攬る 手足処を異にす
手足を措く所なし 出家の念仏嫌い
出藍の誉れ 朱に交われば赤くなる
朱買臣五十富貴 須弥山と丈競べ
順境は友を作り、逆境は友を試す 春秋高し
春秋に富む 春秋の筆法
春宵一刻値千金 駿足長阪を思う
春氷を渉るが如し 春風の中に坐するが如し
春眠暁を覚えず 駿馬痴漢を乗せて走る
春蘭秋菊倶に廃すべからず 上医は国を医す
小異を捨てて大同に就く 城下の盟
傷弓の鳥 常着よしの晴れ着なし
葉公の竜 上交諂わず下交驕らず
しょう事なしの米の飯 上戸に餅下戸に酒
上戸の手弱 上戸は毒を知らず下戸は薬を知らず
常山の舌 常山の蛇勢
正直の頭に神宿る 正直の儲けは身につく
正直は阿呆の異名 正直は一生の宝
正直貧乏横着栄耀 正直者が馬鹿を見る
小事に拘わりて大事を忘るな 小忍びざれば則ち大謀を乱る
小事は大事 勝者の用うる所は敗者の棋なり
掌上に運らす 蕭牆の患い
霄壌の差 猩猩は血を惜しむ、犀は角を惜しむ
猩猩能く言えども禽獣を離れず 小事を軽んずる勿れ
小人閑居して不善をなす 小人窮すればここに濫す
小人の過つや必ず文る 小人の腹は満ち易し
小人の交わりは甘きこと醴の如し 小人の勇
小人は始め有りて終わり無し 小水石を穿つ
小水の魚 誦数以て之を貫く
上手な嘘より下手な実意 上手の手から水が漏れる
上手の猫が爪を隠す 上手はあれど名人はなし
上手は下手の手本、下手は上手の手本 上手昔より上手ならず
小節を規る者は栄名を成す能わず 少壮にして努力せずんば老大にして乃ち傷悲せん
上知と下愚とは移らず 笑中に刀あり
掌中の珠 小忠は大忠の賊
小恥を悪む者は大功を立つる能わず 小敵と見て侮る勿れ
少年老い易く学成り難し 少年に学ばざれば老後に知らず
少年よ大志を抱け 上の上は下の下を知る、下の下は上の上を知らず
小の虫を殺して大の虫を助ける 賞は厚くし罰は薄くすべし
商売は草の種 商売は道によりて賢し
情張りは棒の下 焦眉の急
勝負は時の運 城府を設けず
小弁は義を害す 正法に不思議なし
章甫履に薦く 章甫を資して越に適く
将門に必ず将あり、相門に必ず相あり 証文の出し遅れ
小利は大利の残い 鷦鷯深林に巣くうも一枝に過ぎず
蕉鹿の夢 将を射んと欲すれば先ず馬を射よ
鐘を聞いて日と為す 小を捨てて大に就く
升を以て石を量る 杵臼の交わり
食牛の気 食後の一睡万病円
食指が動く 食前方丈一飽に過ぎず
食なき者は職を選ばず 職人貧乏人宝
燭を秉りて夜遊ぶ 女子と小人は養い難し
初心忘るべからず 助長
蜀犬日に吠ゆ 書は言を尽くさず、言は意を尽くさず
黍離の嘆 書を校するは塵を払うが如し
書を以て御を為す者は馬の情を尽くさず 精げの中の籾
知らざるを知らずと為せ、是知るなり 知らずば人に問え
知らずば人真似 知らぬ顔の半兵衛
知らぬが秘密 知らぬが仏
知らぬが仏、見ぬが秘事 知らぬ京物語
知らぬ呉服商売より知った小糠商い 知らぬは亭主ばかりなり
知らぬ仏より馴染みの鬼 知らぬ道も銭が教える
白羽の矢が立つ 蝨は頭に処りて黒し
芝蘭の室に入る如し 尻馬に乗る
尻から抜ける 尻が割れる
尻切れとんぼ 尻毛を抜く
知りて知らざれ 尻に火が付く
尻に帆かける 尻も結ばぬ糸
知ることの艱きに非ず、行うこと惟艱し 知る人に縄を掛ける
知る者は言わず言う者は知らず 汁を啜って同罪
次郎にも太郎にも足りぬ 白き糸の染まんことを悲しむ
吝ん坊の柿の種 仕を致す
詩を作るより田を作れ 深淵に臨んで薄氷を履むが如し
人間到る処青山あり 真金は鍍せず
信言は美ならず、美言は信ならず 人口に膾炙する
沈香も焚かず屁もひらず 人後に落ちない
人後に落つ 仁者は憂えず
仁者は盛衰を以て節を改めず 仁者は敵なし
仁者は山を楽しむ 浸潤の譖り
人事を尽くして天命を待つ 信心過ぎて極楽を通り越す
人心の同じからざるは其の面の如し 人心は山川より険し
信心は徳の余り 信心も欲から
薪水の労 人生意気に感ず
人生七十古来稀なり 人生字を識るは憂患の始め
人生朝露の如し 進退窮まる
身体髪膚これを父母に受く 死んだ子の年を数える
死んだ子は賢い 死んだ者の因果
心胆を寒からしめる 人中の騏驥
沈丁花は枯れても芳し 死んでからの医者話
死んで花実が咲くものか 心頭を滅却すれば火もまた涼し
信、豚魚に及ぶ 信なき亀は甲を破る
仁なれば則ち栄え不仁なれば則ち辱めらる 真の闇より無闇が怖い
親は泣き寄り他人は食い寄り 心腹の疾
神仏混淆火事掛合い 辛抱する木に金がなる
辛抱は金、挽臼は石 迅雷耳を掩うに暇あらず
薪燎を積むが如し 針縷に順う者は帷幕を成す

【す】からはじまることわざ

粋が川へはまる 水火の争い
粋が身を食う 水火も辞せず
水火を通ぜず 水火を踏む
炊臼の夢 垂拱して天下治まる
垂鏡私無し 水魚の交わり
推敲 水行して蛟竜を避けざるは漁夫の勇なり
箠策繁く用うるは遠きを致すの御に非ず 随珠を以て雀を弾く
水晶の削り屑 水晶は塵を受けず
水晶を灰汁で磨いたよう 垂涎
垂涎の的 好いた水仙好かれた柳
好いた同士は泣いても連れる 水中に火を求む
水道の水で産湯を使う 錐刀を以て太山を堕つ
随徳寺をきめる 翠は羽を以て自ら残う
推輓 水泡に帰す
騅逝かず 酸いも甘いも噛み分ける
垂簾の政 数奇
数寄を凝らす 数行並び下る
末始終より今の三十 据え膳食わぬは男の恥
末大なれば必ず折る 末の露、本の雫
姿は俗性を現す 姿は作り物
好かぬは得せぬの唐名 好きこそ物の上手なれ
過ぎたるは猶及ばざるが如し 好きには身をやつす
空き腹にまずい物無し 隙間風は冷たい
頭巾と見せて頬冠り ずくなしの大だくみ
木菟引きが木菟に引かれる 好く道より破る
優れて良き物は優れて悪し 少しきを救わざれば大破に及ぶ
杜撰 進を知りて退くを知らず
雀海に入りて蛤となる 雀脅して鶴失う
スズメが朝からさえずるのは晴れ 雀の上の鷹猫の下の鼠
雀の巣も構うに溜まる 雀の千声鶴の一声
雀の角 雀の涙
雀原へ礫 雀百まで踊り忘れず
鼈が時をつくる 捨て石になる
捨て子は世に出る 捨て子も村のはごくみ
捨てる神あれば拾う神あり 捨てる子も軒の下
砂の底から玉が出る 砂原は三里行けば二里戻る
砂を噛むよう 脛一本腕一本
脛に傷持つ 脛者の苦笑い
素引きの精兵 全ての道はローマに通ず
滑り道とお経は早い方がよい 図星を指す
すまじきものは宮仕え 住まば都
速やかならんと欲すれば則ち達せず 住むばかりの名所
住めば都 相撲に勝って勝負に負ける
相撲に負けて妻の面張る 擂粉木で重箱洗う
擂粉木で腹を切る 駿河の富士と一里塚
するは一時名は末代 寸陰を惜しむ
寸膠は黄河の濁を治する能わず 寸鉄人を刺す
寸にして之を度れば丈に至りて必ず差う 寸の金を切ることなし
寸を詘げて尺を伸ぶ 寸を進まずして尺を退く

【せ】からはじまることわざ

性相近し習い相遠し 井蛙の見
井蛙は以て海を語るべからず 生ある者は死あり
青雲の志 青雲の交わり
精衛海を塡む 西王母が桃
青眼 正鵠を失わず
枘鑿相容れず 青山骨を埋むべし
西施江を愛し嫫母鏡を棄つ 西施にも醜なる所有り
成事は説かず 済勝の具
精神一到何事か成らざらん 聖人に夢無し
聖人は尺璧を貴ばずして寸陰を重んず 清濁併せ呑む
成竹を胸中に得 井中星を視れば視るところ数星に過ぎず
急いては事を仕損じる 青天の霹靂
盛徳の士は乱世に疏んぜらる 性に率う、之を道と謂う
盛年重ねて来らず 生年百に満たざるに、常に千歳の憂いを懐く
生は難く死は易し 生は寄なり死は帰なり
清白を子孫に遺す 性は猶湍水のごとし
清風故人来る 青蠅白を染む
成立の難きは天に升るが如し 声涙倶に下る
精を得て麤を忘る 生を重んずれば則ち利を軽んず
生を偸む 生を視ること死の如し
堰かれて募る恋の情 積悪の家には必ず余殃あり
尺蚓堤を穿てば能く一邑を漂わす 積羽舟を沈む
赤手を以て江河を障う 赤縄
石上に五穀を生ぜず 析薪を負う
赤心を推して人の腹中に置く 積善の家には必ず余慶あり
石鼠五能一技を成さず 積土山を成す
席の暖まる暇もない 跖の狗尭に吠ゆ
咳払いも男の法 赤貧洗うが如し
鶺鴒原に在り、兄弟難を急にす 世間知らずの高枕
世間は張物 世間は広いようで狭い
世人交わりを結ぶに黄金を須う 背筋が寒くなる
世帯仏法腹念仏 切匙で腹を切る
折角 尺蠖の屈するは伸びんがため
石火光中此の身を寄す 折檻
節季の風邪は買ってもひけ 積毀骨を銷す
節供倒しは薬礼になる 席巻
世故に長ける 雪上霜を加う
節制は最良の薬 雪駄の裏に灸
雪駄の土用干し 雪中の松柏
雪中の筍 雪隠で饅頭
雪隠の錠前 雪泥の鴻爪
切ない時の神頼み せつない時は親
窃鈇の疑い 節を折る
拙を守る 背中に眼はない
銭ある時は鬼をも使う 銭あれば木仏も面を返す
銭無き男は帆の無き舟の如し 銭無しの市立ち
銭は足無くして走る 銭は馬鹿かくし
背に腹は代えられぬ 銭儲けと死に病に徒はない
銭持たずの団子選り 瀬のわきは渦
狭家の長刀 是非は道によって賢し
狭き門より入れ 蝉は七日の寿命
蝉雪を知らず 瀬を踏んで淵を知る
善悪の報いは影の形に随うが若し 善悪は水波の如し
善悪は友による 善悪は友を見よ
善因悪果を招く 川淵深くして魚鼈之に帰し、山林茂れば禽獣之に帰す
千貫のかたに編笠一蓋 千鈞の重きを鳥卵の上に垂る
千鈞の重み 千金の裘は一狐の腋に非ず
千金の子は市に死せず 千金の子は坐して堂に垂せず
千鈞の弩は鼷鼠の為に機を発たず 千鈞の弩を以て癰を潰す
千金は死せず百金は刑せられず 千鈞も船を得ば即ち浮かぶ
千金を買う市あれど一文字を買う店なし 千軒あれば共過ぎ
善言は布帛よりも暖かし 千石取れば万石羨む
千石万石も米五合 詮索物、目の前にあり
前事の忘れざるは後事の師なり 千雀万鳩鷂と仇を為す
前車の覆るは後車の戒め 前車の轍を踏む
善者は弁ならず、弁者は善ならず 千畳敷に寝ても一畳
善書は紙筆を選ばず 千緒万端、遺漏あることなし
前人木を植えて後人涼を得 先生と言われるほどの馬鹿でなし
泉石煙霞の病 戦戦慄慄日に一日慎め
川沢汙を納れ山藪疾を蔵す 栴檀の林に入る者は染めざるに衣自ずから芳し
栴檀は双葉より芳し 船頭多くして船山に上る
船頭のそら急ぎ 千日に刈った萱一日に亡ぼす
千日の旱魃に一日の洪水 千日の勤学より一時の名匠
善に強い者は悪にも強い 善には善の報い、悪には悪の報い
先入主となる 千人心を同じうすれば則ち千人の力を得
善人なおもて往生を遂ぐ、況んや悪人をや 仙人の千年、蜻蛉の一時
千人の諾諾は一士の諤諤に如かず 千人の指さす所病無くして死す
善の裏は悪 千の倉より子は宝
善敗己に由る 善は急げ
善は失うべからず、悪は長ずべからず 浅は与に深を測るに足らず
善馬の肉を食らいて酒を飲まざれば人を傷う 鱣は蛇に似たり、蚕は蠋に似たり
膳部揃うて箸を取れ 先鞭をつける
千万人と雖も吾往かん 千三つ
善も積まざれば以て名を成すに足らず 前門の虎後門の狼
千羊の皮は一狐の腋に如かず 千里駕を命ず
千里眼 千里行を留めず
千里の馬も伯楽に逢わず 千里の馬も蹴躓く
千里の行も足下より始まる 千里の堤も蟻の穴から
千里の道も一歩から 千里の道も一歩より起こる
千里一跳ね 千慮の一失
善を責むるは朋友の道なり

【そ】からはじまることわざ

創痍未だ瘳えず 滄海の遺珠
滄海の一粟 滄海変じて桑田となる
喪家の狗 宗祇の蚊屋
創業は易く守成は難し 叢軽軸を折る
象牙の塔 糟糠にだに飽かざる者は梁肉を務めず
糟糠の妻 糟糠の妻は堂より下さず
宋襄の仁 曽参人を殺す
甑中塵を生ず 桑中の喜び
滄海変じて桑田となる 象の牙を見て乃ち其の牛より大なるを知る
然うは問屋が卸さない 象は歯有りて以て其の身を焚かる
双璧 桑蓬の志
桑麻の交 草莽の臣
蒼蠅驥尾に付して千里を致す 草履履き際で仕損じる
総領の十五は貧乏の世盛り 総領の甚六
倉廩実ちて囹圄空し 倉廩実ちて礼節を知る
葬礼帰りの医者話 滄浪の水清まば以て我が纓を濯う可し
甑を落として顧みず 蔵を慢するには盗を誨え、容を治るは淫を誨う
楚王細腰を好み宮中に餓人有り 粟有れども食わざれば餓えに益無し
惻隠の心は仁の端なり 惻隠の情
即時一杯の酒 賊に兵を借す
賊の後の棒乳切り木 粟の枇有るが若し
粟を給すること多くして馬痩す 粟を量りて春く
鼠穴を治めて里閭を壊る 底に底あり
底もあり蓋もあり 底を突く
楚囚其の冠を纓す 俎上に載せる
俎上の魚 俎上の魚江海に移る
謗りを止むるは身を修むるに如くは莫し 粗相が御意に叶う
そっと申せばぎゃっと申す 袖から火事
袖から手を出すも嫌い 袖の上の玉の砕けたよう
袖の下に回る子は打たれぬ 袖は長くとも手は伸ばされぬ
袖引き煙草に押し付け茶 袖振り合うも多生の縁
外愛嬌の内そんぶり 外堀を埋める
外襤褸の内錦 備えあれば憂いなし
備わらんことを一人に求むるなかれ 其の君発を好めば其の臣抉拾す
其の樹を陰とする者は其の枝を折らず 其の誼を正し其の利を謀らず
其の子を知らざれば其の友を視よ 其の進むこと鋭き者は其の退くこと速やかなり
其の地に非ざれば之を樹うれども生ぜず その手は桑名の焼き蛤
其の疾きこと風の如く、其の徐なること林の如し 其の本を揣らずして其の末を斉しゅうす
其の身正しければ令せずして行わる 其の道に非ざれば則ち一箪の食も人に受くべからず
側杖を食う 楚人弓を遺れて楚人之を得
楚人好く楚語を説く 空念仏も三合どまり
反りが合わない そろそろ行けば田も濁る
算盤で錠が開く 添わぬうちが花
損して得取れ 損して恥かく
蹲鴟を悪鳥と為す 蹲鴟を羊と為す
損せぬ人に儲けなし 損と元値で蔵を建て